9日に第3四半期GDP統計発表、事前予想中間値は4.9%
BW紙のエコノミスト18名対象調査、9カ月間で5.2%に減速
2023/11/06
フィリピン統計庁(PSA)は、11月9日(木)午前10時、2023年第3四半期(7月~9月)および年初9カ月(1月~9月)の国内総生産(GDP)など国民勘定統計を発表する。アルセニオ・バリサカン国家経済開発庁(NEDA)長官及びPSAのクレア・デニス・マパ次官(国家統計官兼民事登記官)が解説する。
現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した18名の民間エコノミストの2023年第3四半期GDP成長率直前予想集計における予想の中間値は4.9%。インフレ高進やその対応策としての金融引き締めの影響などにより、前期同期の7.7%からは大幅鈍化したと見られている。ただ、低調であった前期(2023年第2四半期)の4.3%(速報値)からは加速したという見方ではほぼ一致している。
2023年第3四半期GDP成長率が予想の中間値4.9%であるとすれば、9カ月間(1月~9月)の平均成長率は5.2%となり、2023年の政府目標6.0~7.0%の下限をかなり下回ることになる。すなわち、年間GDP成長率は、非常に高水準であった2022年の7.6%からは大幅鈍化しそうである。2022年のGDP成長率の7.6%は、現行基準(2018年基準)での遡上記録が残る2001年以降で最高の成長率であり、基準年は異なるが1976年の8.8%以来46年ぶりの高成長であった。
四半期別実質GDP成長率(年率)の推移(2018年基準:単位:%)
(出所:PSA資料より作成)
比GDP実質成長率の推移と政府目標(2018年基準、単位:%)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、、予想は2023年6月のDBCC設定目標)
現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した18名の民間エコノミストの2023年第3四半期GDP成長率直前予想集計における予想の中間値は4.9%。インフレ高進やその対応策としての金融引き締めの影響などにより、前期同期の7.7%からは大幅鈍化したと見られている。ただ、低調であった前期(2023年第2四半期)の4.3%(速報値)からは加速したという見方ではほぼ一致している。
2023年第3四半期GDP成長率が予想の中間値4.9%であるとすれば、9カ月間(1月~9月)の平均成長率は5.2%となり、2023年の政府目標6.0~7.0%の下限をかなり下回ることになる。すなわち、年間GDP成長率は、非常に高水準であった2022年の7.6%からは大幅鈍化しそうである。2022年のGDP成長率の7.6%は、現行基準(2018年基準)での遡上記録が残る2001年以降で最高の成長率であり、基準年は異なるが1976年の8.8%以来46年ぶりの高成長であった。
四半期別実質GDP成長率(年率)の推移(2018年基準:単位:%)
項目 | 構成比 | 四半期成長率 | 上半期成長率 | ||||||
年 | 23年 | 2022年 | 23年 | 22年 | 23年 | ||||
期間 | 2Q | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q | 2Q | 1H | 1H |
GNI(国民総所得) | 100.0 | 10.5 | 9.4 | 10.6 | 9.3 | 10.0 | 8.6 | 9.9 | 9.3 |
GDP(国内総生産) | 91.3 | 8.0 | 7.5 | 7.7 | 7.1 | 6.4 | 4.3 | 7.8 | 5.3 |
NPI(海外からの純所得) | 8.7 | 102.7 | 66.8 | 95.1 | 59.9 | 82.4 | 90.6 | 81.8 | 86.8 |
比GDP実質成長率の推移と政府目標(2018年基準、単位:%)
年 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23目標 | 24-28目標 |
伸び率 | 6.3 | 7.1 | 6.9 | 6.3 | 6.1 | -9.5 | 5.7 | 7.6 | 6.0-7.0 | 6.5-8.0 |
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