アヤラランド、9カ月間純利益38%増の184億ペソ

総収入15%の989億ペソ、設備投資576億ペソ

2023/11/09

 フィリピン最大級の不動産企業であるアヤラランド(証券コード:ALI)は11月8日、2023年年初9カ月の総収入が前年同期比(以下、同様)15%増の989億ペソ、帰属純利益は38%増の184億ペソと二桁の増収増益決算になったと発表した。ただし、新型コロナパンデミック発生直前の2019年9カ月間の総収入1,217億ペソ、帰属純利益232億ペソのレベルにはまだ回復していない。
 
 不動産開発事業収入は4%増の572億ペソ。住宅販売収入が4%増の475億ペソ、オフィス販売収入は31%増の28億ペソと堅調。一方、商業・工業用地の販売収入は69億ペソと前年同期から8%減少した。

 住宅予約販売額は11%増の859億ペソ、Alveoパーク・イースト・プレイス(BGC)、Ayala Land Premier(ALP)シエラ(カビテ州カルモナ)などが販売を牽引した。

 商業リース収入は、入居率の上昇等により、32%増の308億ペソ。そのうち、ショッピングセンター賃貸収入は40%増の157億ペソ、オフィス賃貸収入は7%増の88億ペソ。一方、ホテル・リゾート事業収入は62%増の63億ペソと急増した。

 9カ月間の設備投資額は576億ペソに達した。そのうちの54%が住宅プロジェクト、18%が用地取得、9%が商業プロジェクト、17%がエステート(タウンシップ)開発に充当された。

 アヤラランドは9月にカビテ州シランで街づくり事業サウスモントエステート(総面積789ヘクタール)を開始した。初期開発コストは120億ペソ。これにより、同社の運営するエステートは全国で50カ所となる。