米国との民生用原子力協力協定に調印

2023/11/18

 フィリピンと米国は、11月17日(マニラ時間)、カリフォルニア州サンフランシスコにて、民生用原子力協力協定(123協定)に署名した。

 比米民生用原子力協力協定は、フィリピンエネルギー省(DOE)のラファエル・ロティーリヤ大臣と米国務省のアントニー・ブリンケン長官によって署名された。署名にはフェルディナンド・マルコス大統領とダニエル・クリテンブリンク米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が立ち会った。

 比米民生用原子力協力協定は、低炭素化とエネルギー自給率向上に向けて原子力の利用を模索するフィリピンへ、米国が原子力技術と資材を提供するための法的基盤となる。米国は、フィリピンと協力してエネルギー安全保障を強化しフィリピンの電力需給バランスを安定させるべく、国際原子力機関(IAEA)基準遵守など安全性およびセキュリティに関する条件が許す限りなるべく早期に、先進的な原子炉技術をフィリピンへ供給する意向である。

 米国務省によれば、1954年原子力法123条は、米国のパートナーに対し、平和利用、IAEAの保障措置の遵守、核物質の物理的安全保障、濃縮・再処理・特定の物質や装置の米国同意なしでの移転の禁止など特定の基準を満たすことを求めている。