11カ月間の新規上場3社のみ、上場廃止は6社
上場企業数283社へ減少(2022年12月末286社)
2023/11/22
フィリピン証券取引所(PSE)からの上場廃止が続いている。
2023年11カ月間の自主的上場廃止企業は、2月28日付けの大手セメント企業「イーグルセメント」、7月17日付けの有力物流企業「2GOグループ」、10月9日付けの有力複合企業「メトロパシフィック インベストメンツ」、11月27日付けと決定されている大手セメント企業「ホルシム フィリピン」の4社である。これらは親会社の株式買い増しや他企業のTOBによる浮動株式比率低下でPSEの浮動株式比率を遵守できなくなったことなどで自主的上場廃止を選択した。
一方、PSEは、紙パルプ関連企業のピーコップ リソースと、持株会社のユニオイルリソース&ホールディングスの2社を6月23日付けで上場廃止にした。この2社は自主的上場廃止ではなく、PSEによる強制的上場廃止である。PSEは2社の上場廃止の理由を「上場規則の不遵守」としている。PCPは、2008年6月から、UNIは2018年6月から売買停止措置がとられている。すなわち、PCPは15年間、UNIは5年間という長きに亘って、株式の取引が行われていなかった。
一方、これまでにIPO(新規公募)を実施してPSEに新規上場されたのは、3月24日の再生可能エネルギー発電企業であるオルタナジー ホールディングス(証券コード:ALTER)、4月3日のコンピュータ類販売企業であるUPSONインターナショナル(証券コード:UPSON)、7月24日のミニ水力発電所運営企業リパワー エナジー デベロップメント コーポレーション(証券コード:REDC)の3社のみ。しかも、IPO(新規公募)規模は3社ともに20億ペソ未満という小型案件であった。11月のIPO・新規上場計画はゼロである。
このように11カ月間の上場廃止企業数は合計6社、新規上場企業数が3社、上場企業数は2022年末の286社から、2023年11月末には283社へと3社純減となる。
PSEにおけるIPOや新規上場社数は周辺国に比べ低水準で推移している。PSEにおける新規上場社数は、裏口上場(バックドア・リスティング)を除くと、2014年7社、2015年から2017年までは各々4社、2018年は1社のみ、2019年と2020年も4社のみであった。2021年は8社、そして、2022年は10社へと増加したが依然低水準。裏口上場は既存上場企業の衣替えであり上場企業数が増えるわけではない。正式な新規上場企業数増加が喫緊の課題といえよう。
PSEは、未上場企業に対しIPO・PSE新規上場を促しており、2023年は当初20社を目標としていた。20社が新規上場すれば、1994年の21社以来、29年ぶりのこととなる筈であった。しかし、市場環境悪化もあって、上記のように、11月時点で僅か3社にとどまっている。
2023年11カ月間の自主的上場廃止企業は、2月28日付けの大手セメント企業「イーグルセメント」、7月17日付けの有力物流企業「2GOグループ」、10月9日付けの有力複合企業「メトロパシフィック インベストメンツ」、11月27日付けと決定されている大手セメント企業「ホルシム フィリピン」の4社である。これらは親会社の株式買い増しや他企業のTOBによる浮動株式比率低下でPSEの浮動株式比率を遵守できなくなったことなどで自主的上場廃止を選択した。
一方、PSEは、紙パルプ関連企業のピーコップ リソースと、持株会社のユニオイルリソース&ホールディングスの2社を6月23日付けで上場廃止にした。この2社は自主的上場廃止ではなく、PSEによる強制的上場廃止である。PSEは2社の上場廃止の理由を「上場規則の不遵守」としている。PCPは、2008年6月から、UNIは2018年6月から売買停止措置がとられている。すなわち、PCPは15年間、UNIは5年間という長きに亘って、株式の取引が行われていなかった。
一方、これまでにIPO(新規公募)を実施してPSEに新規上場されたのは、3月24日の再生可能エネルギー発電企業であるオルタナジー ホールディングス(証券コード:ALTER)、4月3日のコンピュータ類販売企業であるUPSONインターナショナル(証券コード:UPSON)、7月24日のミニ水力発電所運営企業リパワー エナジー デベロップメント コーポレーション(証券コード:REDC)の3社のみ。しかも、IPO(新規公募)規模は3社ともに20億ペソ未満という小型案件であった。11月のIPO・新規上場計画はゼロである。
このように11カ月間の上場廃止企業数は合計6社、新規上場企業数が3社、上場企業数は2022年末の286社から、2023年11月末には283社へと3社純減となる。
PSEにおけるIPOや新規上場社数は周辺国に比べ低水準で推移している。PSEにおける新規上場社数は、裏口上場(バックドア・リスティング)を除くと、2014年7社、2015年から2017年までは各々4社、2018年は1社のみ、2019年と2020年も4社のみであった。2021年は8社、そして、2022年は10社へと増加したが依然低水準。裏口上場は既存上場企業の衣替えであり上場企業数が増えるわけではない。正式な新規上場企業数増加が喫緊の課題といえよう。
PSEは、未上場企業に対しIPO・PSE新規上場を促しており、2023年は当初20社を目標としていた。20社が新規上場すれば、1994年の21社以来、29年ぶりのこととなる筈であった。しかし、市場環境悪化もあって、上記のように、11月時点で僅か3社にとどまっている。
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