速報:12月のインフレ率3.9%へ減速、22カ月ぶりの低水準

食品や光熱費減速等が寄与、年間平均6.0%、コア平均6.6%

2024/01/05

   フィリピン統計庁(PSA)は、1月5日午前9時、2023年12月の消費者物価(インフレ)統計を発表した。

 それによると、2023年12月の総合インフレ率(消費者物価指数{2018年=100}の前年同月比)は3.9%であった。前月(11月)の4.1%から更に減速、前年同月の8.1%からは大幅減速した。そして、2022年2月の3.0%以来、22カ月ぶりの低水準となった。瞬間的ではあるが、21カ月ぶりに年間インフレ目標(2%~4.0%)内に収まった。

 12月の総合インフレ率減速は、主に最大構成項目の食品・非アルコール飲料価格の上昇率が5.4%と前月の5.7%から更に縮小したこと、住宅・水道光熱費の上昇率が1.5%と同2.5%から大幅縮小したことなどによる。特定食品・エネルギー関連品目等変動の激しい品目を除いたコアインフレ率は4.4%で前月の4.7%、前年同月の6.9%から減速した。

 2023年12カ月間の平均総合インフレ率は6.0%、平均コアインフレ率は6.6%で、それぞれ2022年年間の5.8%、3.9%から加速している。

 
 総合消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率:2018年基準、前年同月比%)
項目 2022年12月 2023年11月 2023年12月 2023年1-12月平均
全国   総合インフレ率 8.1 4.1 3.9 6.0
      コアインフレ率 6.9 4.7 4.4 6.6
首都圏 総合インフレ率 7.6 4.2 3.5 6.2
地方   総合インフレ率 8.2 4.1 4.0 5.9
(出所:PSA資料より作成)