横浜ゴム、フィリピンのタイヤ生産能力増強へ

約84億円投資、1日当たり3万2,500本へ引き上げ

2024/01/25

 横浜ゴム(本社:神奈川県平塚市)は1月24日、フィリピンの乗用車用タイヤ生産販売会社であるYokohama Tire Philippines, Inc.(ヨコハマタイヤ・フィリピン=YTPI)の生産能力を増強すると発表した。

 投資額は約35億ペソ(約84億円)で、1,800本/日を増強し、1日あたり生産能力を3万2,500本に引き上げる。今回の増産投資では既存の生産サイズの拡張に加え、新たに高インチの21、22インチサイズの生産ラインを新設する。

 YTPI(所在地:クラーク特別経済区)は1996年4月に設立した輸出向けタイヤの主力拠点である。現在13~20インチの乗用車用およびSUV用タイヤを生産しており、その大半を欧州、北米、ASEAN諸国に市販用タイヤとして輸出しているほか、北米、アジア諸国の自動車メーカーに新車装着用タイヤとして納入している。今回の増強により、今後予測されるタイヤ需要の増大に迅速に対応するとともに、高付加価値商品である高インチサイズの生産力を強化し収益力を高める。2024年第2四半期から拡張工事を開始し、YTPI設立30周年を迎える2026年の第2四半期からフル稼働する予定だ。

 横浜ゴムはタイヤ消費財事業において、高付加価値商品の主力であるグローバルフラッグシップタイヤブランド「ADVAN(アドバン)」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」、「ウィンタータイヤ」、そして18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んでいる。その一環として各市場のニーズに沿った商品の拡販を推進し、各地域における開発・生産供給・販売体制の最適化を進めている。