大阪ガス傘下のオージス総研、比などアジア事業を拡大

IT企業のUbicomに出資、フィリピンのR&Dセンター拡充へ

2024/02/12

 大阪ガスの100%子会社であるオージス総研(本社:大阪市西区)は、2月5日、「これまでの業務提携契約に基づく戦略的パートナーシップを一層加速するため、Ubicomホールディングス(本社:東京都千代田区、証券コード:3937)と資本業務提携契約を締結した」と発表した。

<資本業務提携の目的>
 従来からオージス総研は、Ubicomとの業務提携により、両社の持続的な事業発展の実現のため関係を構築してきた。この度、オージス総研がUbicomの株式を保有することに基づく資本関係を結ぶことにより、以下のスコープにおいて、戦略的パートナーシップを加速し、両社の保有するリソースの相乗効果を図り、ビジネスの拡大を目指す。

1.Ubicomのフィリピン子会社であるAWS(Advanced World Solutions, Inc、本社:マカティ市)に、オージス総研の社員が出向し、オージス総研向けのITソリューション開発体制及び保守運用体制をフィリピンのR&Dセンターにて人員をさらに拡大し、スケールさせていくモデルを構築して行く。

2.オージス総研及びUbicomと共同で、フィリピンをはじめとするアジア諸国(アジアパシフィック地域)におけるオージス総研のITソリューションの販売活動及びマーケティングを推進する。

<資本業務提携に係る事業計画について>
1.Ubicomのフィリピン子会社であるAWS(Advanced World Solutions, Inc.)において、オージス総研専用の開発ラボ「OGIS-Ubicom Philippines Laboratory」を拡大することにより、初年度である2024年度(2024年4月~2025年3月)の年間発注額で、3億円以上の開発体制を構築し、さらに、オージス総研よりリーダークラスの社員出向を実施し、Ubicomとの事業拡大を共に長期継続的にスケールさせていく。

2.オージス総研及びUbicomは、アジアパシフィック地域において共同でのオージス総研のITソリューションの販売活動及びマーケティングを行うことにより、2030年度(2030年4月~2031年3月)の年間売上高で、10億円を目指していく。

<資本提携の内容>
 オージス総研は、Ubicomの普通株式を市場買い付けの方法により取得する予定である(Ubicom発行済株式総数に対する割合については非公開)。

 なおオージス総研の設立は1983年、資本金は4億4,000万円。業務概要はオープンソースソフトウェアの活用・オブジェクト指向技術・クラウドサービス関連技術・アジャイル開発技術・データセンター運用やこれをベースにしたクラウドサービス・エンドポイントを中心としたセキュリティなど。大阪ガスの基幹システム開発から運用までを一貫して提供しており、他にも製造・金融・公益など全国で幅広い実績を有している。近年ではデータ分析、IoTおよびルールモデリングを重視したルールベース開発(BRMS)に注力する他、デザイン思考やアジャイル開発のノウハウを活かしたDX支援コンサルティング、行動観察を活用した新価値創造コンサルティングを提供している。

 Ubicomホールディングスの設立は2005年、資本金は7億9,000万円。主にフィリピンでのオフショア拠点を活用した30年以上の実績を誇るITソリューション開発事業と、レセプト点検専用ソフトウェアの開発及び医療データ分析を行うメディカル事業などを展開してきている。