2023年のタブレット出荷台数、40%減の75万台に

2012年以降で最低、韓国サムスンがシェア29.5%で首位

2024/03/01

 IT専門調査企業であるインターナショナル データ社(IDC)は2月29日、2023年のフィリピンのタブレット端末市場に関するレポートを発表した。

 それによると、2023年通年のフィリピンでのタブレット端末出荷台数は75万0,300台で前年の124万6,500台から39.8%減少した。

 IDCフィリピンのメデス上級マーケットアナリストは、「タブレット端末の出荷台数は、2020年から2023年にかけて年間平均100万台以上であったが、2023年は新型コロナ禍前のレベルまで落ち込んだ。これは2012年以降で最低の年間出荷台数となった」と述べた。

 タブレットメーカー各社が複数の製品を発売したことで、2023年第4四半期は前四半期比35.1%増となった。サムスン電子の新型Galaxy Tab A9 & S9 FEシリーズだけで当第4四半期の出荷台数21万8,000台のほぼ40%を占めた。

 2023年のブランド別出荷台数のシェア首位は韓国のサムスン電子で29.5%(2022年のシェア30.7%)、2位はフィリピンのチェリーモバイルで14.1%(同20.7%)、3位は中国の華為技術(ファーウェイ)で11.8%(同9.8%)、4位は中国のシャオミ(Xiaomi、小米集団)で10.0%(同4.5%)、5位は中国のリアルミーで8.9%(同13.4%)、その他が25.7%(同20.9%)であった。

 IDCは、政府機関の間で、教育目的でのタブレット調達の優先順位が変化していることから、2024年の商用タブレット出荷台数は減少すると予測している。また、IDCは、タブレット端末が技術革新と独自のポジショニングによってスマートフォンやPCと差別化できるようになるまでは、消費者が電子機器を購入する際の最重要選択肢とはならない可能性があるとみている。