2月の訪日フィリピン人、92%増の6万5千人

2月として過去最高、2019年同月比でも85%増

2024/03/20

 日本政府観光局(JNTO)の3月19日発表の2024年2月の訪日外客数は278万8,000人となり、前年同月比では89.0%増、2019年同月比では7.1%増となった。今年は、うるう年の影響で日数が1日多かったことに加え、昨年2023年は1月であった旧正月(春節)が2月中旬となったこともあり、コロナ禍以降で最多を更新し、また、2月として過去最高となった。

 東アジアでは韓国や台湾、東南アジアではフィリピン、欧米豪・中東地域においては米国などで訪日外客数が増加したことが、2月の押し上げ要因となった。

 23市場のうち19市場(韓国、台湾、香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、中東地域)において2月として過去最高を記録したほか、台湾、ベトナムでは単月過去最高を更新した。

 2月に訪日外客数の多かった上位5市場は、韓国(81万8,500人)、台湾(50万2,200人)、中国本土(45万9,400人)、香港(20万5,900人)、米国(14万8,700人)。

 フィリピンに関しては、直行便数が2019年の水準近くまで回復していること、スノーシーズンによる訪日需要の高まり、著名歌手の来日公演等の大規模イベントの開催、旧正月等の影響もあり、2月の訪日外客数は6万5,200人(2019年同月比85.4%増、2023年同月比92.1%増)であった。ASEAN地域では、タイの10万1,400人に次いで2位だった。マニラ~成田間の増便などもあり、日本への直行便数は、前年同月と比較して回復傾向にある。

 一方、2024年年初2カ月の訪日外客数は547万6,100人となり、2019年同期比で3.4%増、2023年同期比では84.2%増だった。2カ月間の上位5市場は、韓国(167万5,500人)、台湾(99万4,500人)、中国(87万5,300人)、香港(39万2,200人)、米国(28万0,500人)。

 2カ月間のフィリピンからの訪日外客数は12万2,000人(2019年同期比71.5%増、2023年同期比91.8%増)に達し、ASEAN加盟国ではタイ(19万2,000人)に次いで多かった。3位はベトナム(10万4,700人)だった。

 2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示され、JNTOは、これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく。