航空大手2社、2023年の収益大幅改善
フィリピン航空は実質最高益、セブ航空は黒字転換
2024/04/02
航空大手2社の2023年決算発表が出揃った。新型コロナ感染減少に伴う移動・外出制限の撤廃、経済再開本格化による航空旅行需要回復などにより、2社ともに2023年の業績は大幅に向上した。
フィリピン航空(PAL)は、4月1日、2023年の決算速報(親会社のPALホールディングスとの数値とは異なる)を公表した。それによると、フィリピン航空の2023年の収入は前年比(以下同様)27%増の1,810億ペソ、旅客収入は37%増の1,600億ペソに達した、乗客数は58%増の1,468万人へと大幅増加した。営業利益は69%増の280億ペソ、純利益は92%増の210億ペソと大幅増加した。一時的損益を除外したコア純利益ベースでは、過去最高益を更新した。
一方、格安航空(LCC)最大手であるセブ航空(証券コード:CEB、ブランド名:セブ・パシフィック航空)は、3月26日に決算速報、4月1日に年次報告書を公表した。それらによると、収入は60%増の906億ペソ。そのうち、旅客収入は78%増の625億ペソへと大幅増加した。これらの結果、純損益は79億ペソの黒字となり、前年の140億ペソの赤字から急改善した(詳細は3月27日付けレポートにて)。
LLCで国内線中心のセブ航空の旅客数は2,087万人でフィリピン航空の1,468万人を大幅に上回った。しかし、総収入に関しては、国際線運行数が多く客単価の高いフィリピン航空がセブ航空の約2倍の1,810億ペソに達している。2023年末の運航機材数はフィリピン航空84機、セブ航空85機と拮抗している。
航空大手2社の2023年業績比較
(出所:両社の事業報告書などより作成)
フィリピン航空(PAL)は、4月1日、2023年の決算速報(親会社のPALホールディングスとの数値とは異なる)を公表した。それによると、フィリピン航空の2023年の収入は前年比(以下同様)27%増の1,810億ペソ、旅客収入は37%増の1,600億ペソに達した、乗客数は58%増の1,468万人へと大幅増加した。営業利益は69%増の280億ペソ、純利益は92%増の210億ペソと大幅増加した。一時的損益を除外したコア純利益ベースでは、過去最高益を更新した。
一方、格安航空(LCC)最大手であるセブ航空(証券コード:CEB、ブランド名:セブ・パシフィック航空)は、3月26日に決算速報、4月1日に年次報告書を公表した。それらによると、収入は60%増の906億ペソ。そのうち、旅客収入は78%増の625億ペソへと大幅増加した。これらの結果、純損益は79億ペソの黒字となり、前年の140億ペソの赤字から急改善した(詳細は3月27日付けレポートにて)。
LLCで国内線中心のセブ航空の旅客数は2,087万人でフィリピン航空の1,468万人を大幅に上回った。しかし、総収入に関しては、国際線運行数が多く客単価の高いフィリピン航空がセブ航空の約2倍の1,810億ペソに達している。2023年末の運航機材数はフィリピン航空84機、セブ航空85機と拮抗している。
航空大手2社の2023年業績比較
項目 | フィリピン航空 | セブ航空 |
総収入(億ペソ) | 1,810 | 906 |
増収率 | 27% | 60% |
総営業費用(百万ペソ) | 1,530 | 820 |
費用増加率 | 21% | 20% |
純利益(億ペソ) | 210 | 79 |
純損益変化率 | 黒字92%増 | 黒字転換 |
前年同期純損益(億ペソ) | 110 | -140 |
旅客収入(億ペソ) | 1,600 | 625 |
旅客収入増加率 | 37% | 78% |
旅客数(概数) | 1,468万人 | 2,087万人 |
旅客数伸び率 | 58%増 | 41%増 |
運航機数6月末) | 84機 | 85機 |
創業時期 | 1941年3月 | 1996年3月 |