自動車生産、2月は20%増の1万1,608台

2カ月間で21%の2万2,379台、ベトナムを超える

2024/04/03

 ASEAN自動車連盟(AAF)は4月1日、2024年2月及び年初2カ月のASEAN域内自動車販売・生産統計を発表した。
 
 【自動車販売】
 2月のASEAN7カ国(インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の合計新車販売台数は前年同月比14.4%減の23万9,225台と二桁の減少となった。また、前月(24万6,035台)を2.8%下回った。その結果、2024年年初2カ月の合計販売台数は前年同期比9.9%減の48万5,260台にとどまった。

 フィリピンに関しては、2月の新車販売台数(フィリピン自動車工業会/トラック工業会加盟企業分)は前年同月比23.2%増の3万8,072台となった。前月比では、1月の3万4,060台から11.8%増加した。その結果、2024年年初2カ月の合計販売台数は前年同期比(以下同様)19.4%増の7万2,132台と堅調だった。

 【自動車生産】
 生産に関しては、製造拠点のないシンガポールを除くASEAN6カ国の2月の合計生産台数は前年同月比15.6%減の31万7,059台。また、1月からは8.8%減となった。2024年年初2カ月では、前年同期比11.2%減の66万4,842台だった。

 フィリピンに関しては、2月の生産台数は前年同月比20.1%増の1万1,608台。1月の1万0,771台から7.8%増加した。2024年年初2カ月の合計生産台数は2万2,379台と前年同期比20.9%増加し、これまで後塵を拝してきたベトナムの1万9,748台を13.3%上回った。しかし、フィリピンの自動車業界は依然として販売台数の約7割を輸入車に依存していると言える。表3のように、最大手のトヨタも輸入車依存度は高い。

 表1.2024年2月のASEAN自動車販売・生産台数の推移(単位:台)
インドネシア マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム 合計
販売台数 70,657 62,833 278 38,072 2,909 52,843 11,633 239,225
伸び率 -18.8% -1.1% 131.7% 23.2% -7.4% -26.1% -49.5% -14.4%
生産台数 98,715 65,611 153 11,608 - 133,690 7,282 317,059
伸び率 -20.0% 2.8% 273.2% 20.1% - -19.3% -43.8% -15.6%
(出所:ASEAN自動車連盟の資料より作成)

 表2.2024年年初2カ月のASEAN自動車販売・生産台数の推移(単位:台)
インドネシア マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム 合計
販売台数 140,274 128,332 564 72,132 5,781 107,301 30,876 485,260
伸び率 -22.6% 12.8% 105.1% 19.4% 4.2% -21.8% -23.5% -9.9%
生産台数 204,921 141,688 314 22,379 - 275,792 19,748 664,842
伸び率 -20.0% 15.8% 540.8% 20.9% - -15.9% -15.7% -11.2%
(出所:ASEAN自動車連盟の資料より作成)

 表3.トヨタモーター フィリピンの生産台数と販売台数推移
項目 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 22年伸び率
販売台数 158,728 183,908 153,004 162,011 100,019 129,667 174,106 34%
生産台数 55,028 61,954 46,117 54,028 35,226 48,758 49,862 2%
(出所:TMPサステナビリティレポートなどより作成)