政府のGDP成長率目標、2024年6.0~7.0%に下方修正
25年は6.5~7.5%へ引き下げ、26年~28年は6.5~8.0%継続
2024/04/05
多くの国際機関、調査機関、格付機関が、2024年のフィリピンGDP成長率は、政府目標(これまでの目標は6.5%~7.5%)を下回ると予想している。
こうした状況下において、開発予算調整委員会(DBCC)は、4月4日、最近の内外情勢を分析するとともに、政府の2028年までの中期マクロ経済に関する前提や財政計画、成長率目標の見直しを行った。DBCCは政府の経済関係部署の横断機関であり、マクロ経済目標決定などの役割を担っている。
今回の見直しにおいて、2024年の実質(以下同様)成長率目標が、これまでの「6.5%~7.5%」から「6.0%~7.0%」へと下方修正された。この下方修正は2023年の成長率(5.5%へ下方改訂)が目標(6.0%~7.0%)を下回ったこと、原油価格変動、想定されるインフレや為替相場動向、世界景気動向などを考慮した結果とのことである。
2025年目標に関しては、これまでの「6.5%~8.0%」から「6.5%~7.5%」へとレンジが狭められた。2026年から2028年に関しては、これまでの「6.5%~8.0%」が据え置かれた。
成長率目標の前提条件に関しては、平均インフレ率は2024年~2028年まで、これまでの2.0%~4.0%が踏襲されている。ペソ対米ドルレートに関しては、1米ドル=55ペソ~57ペソ、2025年から2028年までは1米ドル=55ペソ~58ペソと想定されている。
フィリピンのGDP実質成長率の推移と目標(2018年基準、単位:%)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、目標は2024年4月4日のDBCC設定数値)
マクロ経済目標・見通しの前提条件(2024年4月4日設定、太字が前回からの変更)
(出所:NEDA資料より)
こうした状況下において、開発予算調整委員会(DBCC)は、4月4日、最近の内外情勢を分析するとともに、政府の2028年までの中期マクロ経済に関する前提や財政計画、成長率目標の見直しを行った。DBCCは政府の経済関係部署の横断機関であり、マクロ経済目標決定などの役割を担っている。
今回の見直しにおいて、2024年の実質(以下同様)成長率目標が、これまでの「6.5%~7.5%」から「6.0%~7.0%」へと下方修正された。この下方修正は2023年の成長率(5.5%へ下方改訂)が目標(6.0%~7.0%)を下回ったこと、原油価格変動、想定されるインフレや為替相場動向、世界景気動向などを考慮した結果とのことである。
2025年目標に関しては、これまでの「6.5%~8.0%」から「6.5%~7.5%」へとレンジが狭められた。2026年から2028年に関しては、これまでの「6.5%~8.0%」が据え置かれた。
成長率目標の前提条件に関しては、平均インフレ率は2024年~2028年まで、これまでの2.0%~4.0%が踏襲されている。ペソ対米ドルレートに関しては、1米ドル=55ペソ~57ペソ、2025年から2028年までは1米ドル=55ペソ~58ペソと想定されている。
フィリピンのGDP実質成長率の推移と目標(2018年基準、単位:%)
年 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24目標 | 25目標 | 26~28目標 |
伸び率 | 6.3 | 7.1 | 6.9 | 6.3 | 6.1 | -9.5 | 5.7 | 7.6 | 5.5 | 6.0~7.0 | 6.5~7.5 | 6.5~8.0 |
マクロ経済目標・見通しの前提条件(2024年4月4日設定、太字が前回からの変更)
マクロ経済指標 | 2024年 | 2025年~28年 |
インフレ率(%) | 2.0~4.0 | 2.0~4.0 |
外国為替レート(ペソ/米ドル) | 55~57 | 55~58 |