商船三井と東急ホテル、比人材採用提携が本格化

調理人など第1陣18名到着、宮古島や伊豆の東急ホテルに

2024/04/10

 商船三井と東急ホテルズ&リゾーツは、2022年12月に外国人人材採用に関するコンサルティング業務提携契約を締結し、外国人人材の採用に努めてきている。

 この度、商船三井がフィリピンで運営する人材紹介会社MM EMPOWER CORP.(エムエムエンパワー)と協働して採用活動を行い、技能実習生と調理人の第一陣18名が現地での研修を終え来日、東急ホテルズ&リゾーツが運営する3ホテルに着任した。技能実習生は各ホテルで接客業務などに、調理人は厨房での外国料理調理業務に従事する。今回の19名の来日者の着任先は下記の通り。
・調理人 宮古島東急ホテル&リゾーツ4名
・技能実習生 伊豆今井浜東急ホテル5名、下田東急ホテル4名、宮古島東急ホテル&リゾーツ5名

 なお、今年2月には商船三井提携先であるマグサイサイのマニラ研修機関で、東急ホテルズ&リゾーツの村井社長および旗艦ホテルであるザ・キャピトルホテル 東急の曽我部総料理長による会社説明会と調理実習セミナーを開催した。同会には延べ100名以上が参加し、日本での就労に興味を有する機会となった。東急ホテルズ&リゾーツでは、今後も外国人利用増が続く見込みであることから、将来的に全従業員数の1割を外国人にするという目標があり、それに向け両社で協力して人材募集を進めている。

 ポストコロナでの経済活動の回復、外国人観光客の急速な回復や国内旅行客の増加などにより、宿泊・飲食業を含むサービス業全般で人手不足が問題となり、人材の確保はますます重要な課題となっている。外国人船員の採用・育成で培った経験を基に多くの外国人人材紹介をおこなってきた商船三井と、幅広くホテル事業を展開する東急ホテルズ&リゾーツが業務提携をすることで、互いの強みを発揮し、働く人と企業とを国境を越えて繋ぎ、サービス業種の人手不足解消、地域社会の持続的な発展に貢献して行く方針である。

 このような事業においては、上記の商船三井が設立した外国人人材コンサルティング事業会社のエムエムエンパワーが大きな役割を果たす。MMエンパワーは、2020年8月、商船三井と船員育成における長年のフィリピンの現地パートナーであるマグサイサイグループの人材紹介会社Magsaysay People Resources(MPRC)と共同でマニラに設立した非船員分野での外国人人材コンサルティング会社である。日本国内産業における人材不足への対応と社会の多様化を背景に、外国人人材ニーズの発掘から、現地教育のカスタマイズ・運営、送出し、アフターケアまでを行い、顧客目線に立ったストレスフリーなサービスを提供している。