在外フィリピン人からの送金、2月は3%増の29億5千万ドル

2カ月間で2.8%増の61億ドル、日本が第4位の送金元

2024/04/16

 フィリピン中央銀行(BSP)の4月15日発表(暫定値)によると、2024年2月の包括的海外在住フィリピン人(OF)の本国送金額は前年同月比3.0%増の29億4,600万米ドだった。

 年初2カ月では前年同期比2.8%増の61億米ドルに達した。そのうち契約年数1年以上の陸上ベースOFからの送金額は3.1%増の47億5,000万米ドル、契約1年未満の海上・陸上ベースのOFからの送金は1.6%増の12億1,000万米ドル。OF送金は依然としてフィリピンの主要な外貨流入源である。


 包括的OF送金額   (単位:百万米ドル、対前年伸び率:%)
項目 年間推移 1-2月
2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 23年 24年
送金額 31,288 32,213 33,467 33,194 34,884 36,136 37,210 5,931 6,100
伸び率 5.3 3.0 3.9 -0.8 5.1 3.6 3.0 3.0 2.8
(出所:BSP資料より作成、2022-23年は暫定値)

 月別包括的OF送金額推移   (単位:百万米ドル、年間伸び率:%)
2023年 24年 
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月  2月
送金額 2,860 2,973 2,773 2,782 3,131 3,321 3,102 3,229 3,327 3,017 3,625 3,153  2,946
伸び率 2.4 3.0 3.8 2.9 2.2 2.5 2.8 2.6 3.1 2.9 3.9 2.7  3.0
(出所:BSP資料より作成、全て暫定値)

 包括的OF本国送金額(銀行経由現金送金+帰国時持参分+非現金型資産贈与)のうち、BSPが把握している公式銀行ルートによる2月の現金送金額(速報値)は前年同月比3.0%増の26億4,600万米ドルだった。

 年初2カ月では前年同期比2.8%増の54億8,100万米ドル。そのうち陸上ベースのOFからの送金額は3.2%増の43億8,400万米ドル、海上ベースのOFからの送金は1.2%増の10億9,800万米ドル。

 送金元の国別動向については、1位が米国で前年比2.4%増の22億7,100万米ドル(シェア41.4%)、2位はシンガポールの2.9%増の4億米ドル(同7.3%)、3位サウジアラビアの4.9%増の3億0,800万米ドル(同5.6%)、4位日本の1.9%増の2億8,700万米ドル(同5.2%)、5位英国の4.1%増の2億6,100万米ドル(同4.8%)、6位アラブ首長国連邦(同3.8%)、7位カナダ(同3.2%)、8位台湾(同2.9%)、9位カタール(同2.8%)、10位マレーシア(同2.5%)など。

 ただし、情報筋による送金データにはある程度の制約がある。海外の様々な都市の送金センターの一般的なやり方として、コルレス銀行を通じて送金を処理するが、コルレス銀行の大部分が米国にある。また、マネークーリエ(現金宅配)サービスを通じて処理された送金は、実際の送金の出所(国)によって分類できない。


 OFの銀行経由送金額推移  (単位:百万米ドル、対前年伸び率:%)
項目 年間推移 1-2月
2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 23年 24年
送金額 28,060 28,943 30,133 29.903 31,418 32,539 33,491 5,331 5,481
伸び率 4.3 3.1 4.1 -0.8 5.1 3.6 2.9 3.0 2.8
(出所:BSP資料より作成、2022-23年は暫定値)

 月別OFの銀行経由送金額推移  (単位:百万米ドル、年間伸び率:%)
2023年 24年
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月
送金額 2,569 2,671 2,485 2,494 2,812 2,992 2,796 2,913 2,998 2,719 3,280 2,836 2,646
伸び率 2.4 3.0 3.7 2.8 2.1 2.6 2.7 2.6 3.0 2.8 3.8 2.7 3.0
(出所:BSP資料より作成、全て暫定値)