中央銀行、5会合連続で金利据え置きを決定

リバース・レポ金利6.50%継続、次期会合は6月27日

2024/05/17

 5月16日に開催された2024年3回目のフィリピン中央銀行(BSP)金融委員会(MB)定期会合において、政策金利体系の据え置きが決定された。

 すなわち、主要政策金利であるリバース・レポ(RRP)金利目標6.50%を中心とする6.00%~7.00%というコリドーが継続されることとなった。5会合連続での据え置き決定である。なお、2022年5月から約1年半に亘る継続的な利上げにより、RRPは現行コリドーの下での最低であった2.0%から合計4.50%の上昇となり、17年ぶりの高水準となっている。

 MBは、「交通料金、食品価格、電力料金などの値上がり、国際原油市況の上昇懸念などインフレ上振れリスクがある」として、「インフレの持続的な下降トレンドが完全に明らかになるまで、引き締めスタンスを継続することが望ましい」と判断、政策金利据え置きを決定した。米国連邦準備理事会(FRB)が4月30日~5月1日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)において、6会合連続で政策金利据え置きを決定したことも考慮されたようである。

 MBは、今後発表されるデータに基づき、物価安定という使命に沿って、インフレ率を目標圏内に誘導するため、必要に応じて金融政策設定を調整する用意があるとも表明している。

 BSPは、2024年については、7回のMB政策定例会合開催を予定している。具体的には2月15日、4月8日(4月4日から変更)、5月16日、6月27日、8月15日、10月17日、12月19日に開催される。1月、3月、7月、9月、11月は開催されない。金利など重要金融政策は通常、最高政策決定機関であるMBの定期会合で決定される。急を要する場合には臨時会合で決定されることもあるが稀である。