比セブン-イレブン好調続く、第1四半期は21%増益

3,829店で業界断トツ、今年450店出店し26年央に5千店へ

2024/05/23

 フィリピンのコンビニエンスストア(コンビニ)首位のフィリピン セブン-イレブン(比セブン-イレブン)は、台湾系のプレジデント・チェーンストア(ラブアン)ホールディングスが55.322%(2023年12月末現在)を保有するフィリピン セブン社(証券コード:SEVN)によって運営されている。
 
 SEVNの2024年第1四半期(1月~3月)事業報告書によると、比セブン-イレブンの2024年3月末の店舗数は3,829店、2023年末の3,768店から61店、率にして1.6%の純増となった。当第1四半期に71店をオープン、10店を閉鎖した。1年前の2023年3月末の3,453店からは376店、率にして10.9%の純増である。そして、コンビニ業界断トツの店舗数となっている。
 
 2024年3月末の3,829店の地域別内訳は、マニラ首都圏1,101店、首都圏以外のルソン地域1,766店、セブを中心とするビサヤ地域552店、ダバオを中心とするミンダナオ地域410店。全体では自営店が2,029店(53%)、フランチャイズ店が1,800店(47%)となっている。2024年年間では450店を出店する計画である。そして、2026年年央までに5,000店到達を目標としている。
 
 SEVNの2024年第1四半期のグループ総売上高は前年同期比(以下同様)19.7%増の220億ペソに達した。既存店売上高は8.8%増加した。営業収入は19.4%増の209億ペソ、営業利益は9.0%増の9億3,010万ペソ、そして純利益は21.2%増の6億3,930万ペソと増収増益だった。

 フィリピン地域別のセブン-イレブン店舗数推移(単位:百万ペソ)
場所 23年末  24年Q1純増数 24年Q1末
マニラ首都圏 1,094 7 1,101
ルソン地方(首都圏除く) 1,730 36 1,766
ビサヤ地方 541 11 552
ミンダナオ地方 403 7 410
合計 3,768 61 3,829
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)

 
フィリピンセブン-イレブン既存店の増収率の推移
年/四半期 Q1 Q2 Q3 Q4 年間
2024 +8.8% - - - -
2023 +23.3% +11.1% +13.0%  +9.5% +13.0%
2022 +16.1% +39.2% +35.2%  +26.6% +28.8%
2021 -20.1% -5.1% +3.4% +8.5% -4.6%
2020 +2.5% -25.5% -25.2% -23.7% -18.4%
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)

 フィリピンセブン-イレブン店舗数(年末値、24年は3月末値)とPSC純利益推移(単位:百万ペソ)
時期 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年Q1
店舗数 1,995 2,285 2,550 2,864 2,978 3,073  3,393 3,768 3,829
純利益 1,176 1,318 1,532 1,445 -420 -461 2,057 3,483 639
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)

 主な日本ブランドのコンビニ店舗数(年末値、24年は3月末値、資本的に日系はローソンのみ)
年・月 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年Q1
セブン-イレブン 1,995 2,285 2,550 2,864 2,978 3,073  3,393 3,768  3,829
ファミリーマート 99 66 69 76 N.A. N.A. N.A. N.A. N.A.
ローソン 29 31 38 60 64 68 100 136  149 
 (出所:各社の店舗情報などから作成)