中央銀行、5月のインフレ率を3.7%~4.5%と予想

4カ月連続の加速でインフレ目標上限突破の可能性

2024/06/02

 フィリピン統計庁(PSA)は、6月5日、2024年5月の消費者物価(インフレ)統計を発表する予定である。
 
 それに先立ち、フィリピン中央銀行(BSP)は、5月31日、「2024年5月の総合消費者物価上昇率(総合インフレ率、前年同月比、2018年基準)は3.7%~4.5%の範囲内であったと推定している」と発表した。すなわち、5月の総合インフレ率は、4月の3.8%を上回り4カ月連続で加速した可能性がある。また、6カ月ぶりに政府の年間インフレ目標(2.0%~4.0%)の上限を突破した可能性もある。

 BSPは、2024年5月は、電力料金や野菜類の値上がり、ペソ対ドルレートの下落などがインフレ上昇圧力になったと分析している。一方、コメ、魚類、果物、LPGの値下がりなどがインフレ圧力を緩和したと見ている。