比の国際競争力、52位(67カ国中)で前年と同順位

ASEAN主要国で最下位、日本38位で過去最低

2024/06/20

 スイス・ローザンヌのIMD(経営開発国際研究所)は6月19日、「世界競争力年報2024年版」を発表した。2024年は調査対象国67カ国(前年は64カ国)。

 IMDによる2024年国際競争力ランキングにおいて、フィリピンは52位(67カ国・地域中)で昨年と変わらず、ビジネス効率の低下により、調査対象のASEAN主要国で依然最下位、アジア・太平洋地域14カ国中13位という結果となった。13位は7年連続となる。項目別では、「経済パフォーマンス」40位(前年40位)、「行政の効率性」49位(同52位)、「ビジネスの効率性」43位(同40位)、「インフラ整備度」61位(同58位)で、「行政の効率性」のみ前年からランクを上げた。インフラ整備度は最下位から7番目と厳しい評価が続いている。

 1位はシンガポール(昨年4位)、2位スイス(同3位)、3位デンマーク(同1位)、4位アイルランド(同2位)、5位香港(同7位)、6位スウェーデン(同8位)、7位アラブ首長国連邦(同10位)、8位台湾(同6位)、9位オランダ(同5位)、10位ノルウェー(同14位)であった。日本は38位で、昨年の35位から3ランク下落、比較可能な1997年以降で最低となった。かつて首位にランクされていた面影が全く失せるとともに、調査対象の中位というランキングが定着しかかっている感がある。

 東アジア勢では、上位10以内のシンガポール、香港、台湾のほか、中国本土が14位(昨年21位)、韓国が20位(同28位)、タイが25位(同30位)、インドネシアが27位(同34位)、マレーシアが34位(同27位)、日本38位(同35位)、フィリピン52位(同52位)、モンゴル61位(同62位)と続く。

 IMDの世界競争力は、世界各国・地域を、「経済パフォーマンス」、「行政の効率性」、「ビジネスの効率性」、「インフラ整備度」という4分野での調査を行い、ランキングしたものである。IMDは50年以上の歴史を有する世界有数のビジネススクールであり、今年の世界競争力年報2024年版は第36版となる。