中央銀行、6会合連続で金利据え置きを決定

リバース・レポ金利6.50%継続、次期会合は8月15日

2024/06/27

 6月27日に開催された2024年4回目のフィリピン中央銀行(BSP)金融委員会(MB)定期会合において、政策金利体系の据え置きが決定された。

 すなわち、主要政策金利であるリバース・レポ(RRP)金利目標6.50%を中心とする6.00%~7.00%というコリドーが継続されることとなった。6会合連続での据え置き決定である。なお、2022年5月から約1年半に亘る継続的な利上げにより、RRPは現行コリドーの下での最低であった2.0%から合計4.50%の上昇となり、17年ぶりの高水準となっている。

 MBはインフレ動向に関して「コメの輸入関税引き下げ措置でインフレ高進リスクが緩和された。最新のインフレ予想は2024年、2025年ともに3.1%で、政府のインフレ目標2%~4%のほぼ中間値となっている、インフレ期待も抑制されている」と判断。一方、景気については、「良好な労働市場状況と堅調な純輸出に支えられ、中長期的な安定成長トレンドに沿っている」と見ている。

 MBはこのような状況において、現行の金融政策を継続することが望ましいと判断、政策金利据え置きを決定した。米国連邦準備理事会(FRB)が6月11日~12日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)において、7会合連続で政策金利据え置きを決定したことも考慮されたようである。

 MBは、「今年後半にはインフレ圧力がさらに緩和すると見込んでいる。このインフレ見通しの改善が持続すれば、より緩和的な金融政策姿勢を検討する余地が生じる可能性がある。ただし、外部環境の不確実性に対する警戒が必要であり、特に金融市場への潜在的な影響を考慮する必要がある」とも表明している。