6月の訪日フィリピン人9%増の6万5千人、6月として過去最高

上半期45%増の40万1,700人、ASEANでタイに次ぐ2位に

2024/07/22

 日本政府観光局(JNTO)の7月19日の発表によると、2024年6月の訪日外客数は前年同月比51.2%増の313万5,600人となり、単月として過去最高を記録した。2019年同月比では8.9%増だった。上半期累計では、1,777万7,200人となり、過去最高を記録した2019年同期を100万人以上上回った。JINTOは4月より基本的に2023年比を基準とし、2019年比を参考指標としている。

 前月に引き続き、一部市場において学校休暇を含む連休にあわせた訪日需要の高まりがみられたほか、東アジアでは台湾、東南アジアではフィリピン、欧米豪・中東地域では米国などで訪日外客数が増加したことが、6月の押し上げ要因となった。23市場のうち18市場(韓国、台湾、香港、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域、中東地域)において6月として過去最高を記録したほか、台湾、米国では単月過去最高を更新した。

 6月に訪日外客数の多かった上位5市場は、韓国(70万3,300人)、中国本土(66万0,900人)、台湾(57万4,500人)、米国(29万6,400人)、香港(25万0,600人)。

 フィリピンに関しては、日本への直行便数が増加、航空会社による航空券セール、スクールホリデーや祝日等の影響もあり、6月の訪日外客数前年同月比19.9%増の6万5,000人(2019年同月比では38.8%増)。6月として過去最高を記録した。

 一方、上半期の上位5市場は、韓国(444万2,100人)、中国(306万8,000人)、台湾(297万9,20人)、米国(134万2,900人)、香港(127万6,100人)。フィリピンからは前年同期比44.9%増の40万1,700人(2019年同期比36.1%増)で、ASEAN地域ではタイの61万8,300人に次ぐ2位だった。

 2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられている。JINTOは、これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく方針である。