最大銀行BDO、上半期の純利益12%増の394億ペソ

純収入12%増の1,428億ペソ、総資産4.7兆ペソで断トツ

2024/07/30

 SM財閥傘下のフィリピン最大銀行であるBDOユニバンク(証券コード:BDO、本店:マニラ首都圏マカティ市)は7月29日、2024年上半期の事業報告書を公表した。

 それによると、2024年上半期(1月~6月)の純収入は前年同期比(以下同様)12%増の1,428億ペソに達した。そのうち、主力の融資事業などによる純金利収入は11%増の996億ペソ、純金利率は4.64%(前年同期4.65%)。各種手数料、保険料収入、証券売買益、外為益などの非金利収入は13%増の433億ペソだった。一方、営業費用は15%増の865億ペソ。貸倒引当は64億ペソ。これらの結果、帰属純利益は12%増の394億ペソへと二桁の増益になった。平均自己資本利益率(ROACE)は15.05%(前年同期15.10%)。平均総資産利益率(ROAA)は前年同期から横ばいの1.73%。

 2023年6月末の融資残高は12%増の3兆0,272億ペソ、受入預金残高は13%増の3兆7,373億ペソ、総資産は13%増の4兆7,125億ペソ、自己資本も5,449億ペソと増加した。

 リスク資産に対する自己資本比率(CAR)は14.81%(前年同月末14.97%)と良好な水準を維持している。不良債権(NPL)比率は2.06%(前年同期1.95%)。一方、NPL貸倒引当率は169%と業界の平均を上回っている。

 BDOは、フィリピン全土に1,700店以上の営業拠点、5,500台以上のATMを有している。また、アジア(香港とシンガポールのフルサービス支店含む)、欧州、北米、中東など海外に16の送金拠点・事務所を有している。フィリピンでは、ジャパンデスクを設置しており、日系企業向けサポート体制が充実している。日本企業のフィリピン進出増加に対応すべく、日本の国際協力銀行(JBIC)や有力地方銀行との提携を進めてきている。