7月の訪日フィリピン人7%増の5万5千人、7月として過去最高

7カ月間で39%増の45万7千人、2019年同期比37.4%増加

2024/08/22

 日本政府観光局(JNTO)の8月21日の発表によると、2024年7月の訪日外客数は前年同月比41.9%増の329万2,500人となり、2カ月連続で単月として過去最高を記録した。2019年同月比では10.1%増だった。年初7カ月累計では、2,106万9,900人となり、過去最速で2,000万人を突破した。

 東アジアや欧州など学校休暇により訪日需要の高まりがみられた市場が前月から大きく拡大したほか、引き続き、東アジアでは台湾、東南アジアではフィリピン、欧米豪・中東地域では米国などで訪日外客数が増加したことが、7月の押し上げ要因となった。23市場のうち19市場(韓国、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域、中東地域)において7月として過去最高を記録したほか、香港、メキシコでは単月過去最高を更新した。

 7月に訪日外客数の多かった上位5市場は、中国本土(77万6,500人)、韓国(75万7,700人)、台湾(57万1,700人)、香港(27万9,100人)、米国(25万1,200人)。

 フィリピンに関しては、就労・留学にて北米在住のフィリピン人の夏期休暇・帰省による日本経由便の航空座席需要の高まり等あるものの、日本への直行便数の増加、航空会社による航空券セール、スクールホリデーや祝日等の影響もあり、7月の訪日外客数は前年同月比7.3%増の5万5,500人(2019年同月比では46.9%増)、7月として過去最高を記録した。

 一方、年初7カ月の上位5市場は、韓国(519万9,800人)、中国(384万4,600人)、台湾(355万0,900人)、米国(159万4,100人)、香港(155万5,200人)。フィリピンからは前年同期比39.1%増の45万7,300人(2019年同期比37.4%増)で、ASEAN地域ではタイの67万1,800人に次ぐ2位だった。

 2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられている。JNTOは、これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく方針である。