銀行業界の不良債権比率、7月末3.58%に

前月末3.51%、前年同月末3.43%から悪化

2024/09/06

 フィリピン中央銀行(BSP)の9月5日時点のデータによると、2024年7月末のフィリピン銀行業界の総融資残高に占める総不良債権(元利回収遅延債権、NPL)比率は3.58%で、前月末の3.51%、前年同月末の3.43%から上昇した。また、不良債権(NPL)貸倒引当率は94.32%で、前月末の95.43%、前年同月末の102.31%から低下した。

 総資産に占める不良資産(NPA、元利回収遅延融資+担保権行使による取得不動産等)比率は2.44%で、前月末、前年同月末から僅かに上昇。一方、不良資産(NPA)貸倒引当率は80.23%で前月末および前年同月末から低下した。

 フィリピン銀行業界の不良債権・不良資産比率(月末値、単位:%)
項目 2023年7月 2024年6月 2024年7月
総融資に占める総不良債権(NPL)比率 3.43 3.51 3.58
NPL貸倒引当比率 102.31 95.43 94.32
総融資残高(TLP)貸倒引当比率 3.51 3.35 3.37
総資産に占める不良資産(NPA)比率 2.42 2.39 2.44
不良資産(NPA)貸倒引当比率 85.54 81.07 80.23
(出所:BSP資料より作成、24年7月は速報値)

 
フィリピン銀行業界の対リスク資産自己資本比率(CAR、単独ベース、単位:%)
2021年 2022年 2023年 2024年
6月末 9月末 12月末 3月末 6月末 9月末 12月末 3月末 6月末 9月末 12月末 3月末 6月末
17.17 17.10 16.66 16.47 16.17 15.84 15.66 16.01 16.47 16.67 16.57 16.29 16.08
(出所:BSP資料より作成)