マニラ空港の運営・管理、14日にサンミゲル連合が引き継ぎ

空港拡充・近代化作業も開始、総支出1兆ペソ規模のインフラ事業

2024/09/10

 サンミゲル(証券コード:SMC)が主導する「ニューNAIAインフラストラクチャー社(NNIC)」が、フィリピンの主要空港であるニノイ・アキノ国際空港(NAIA)の運営と管理を9月14日から引き継ぎ、旅客体験と空港の収容能力を向上させるための近代化作業を開始する。これには、道路改善、ターミナルの拡張、新しい駐車施設の設置などが含まれる。

 NNICはサンミゲル(SMC)グループのほか、インフラプロジェクトに関わる物流会社のRMMアジアン ロジスティクス社、航空開発を専門とするフィリピン企業のRLWエイビエーション デベロップメント社、韓国の主要国際空港を運営する仁川国際空港公社で構成されるSMC連合である。

 今年3月18日、フィリピン運輸省(DOTr)とSMC連合は、「ニノイ・アキノ国際空港(NAIA)の修復、拡張、運営、最適化、維持に関する事業「NAIA官民パートナーシップ事業」協定に署名した。すなわち、SMC連合がこの事業を正式に受注した。サンミゲルによると、SMC連合側の総支出額は1兆ペソ(25年間の総収入からの政府への分配分含む)を超えることになる。この巨大インフラ事業が始動することになる。そして、フィリピン最大空港の運営・管理が民間企業に委ねられることになる。

 SMC連合は、まずコンサルタント企業と協力し、NAIAのターミナルの割り当て作業を進めている。ターミナル1をフィリピン航空、ターミナル2を国内線、ターミナル3をすべての外国航空会社(セブパシフィックやエアアジアフィリピンの国際線を含む)、ターミナル4をエアアジアフィリピンの国内線に割り当てる予定でとのことである。