日本郵船、日比学生向け国際海事交流プログラムを実施

コロナ禍で5年ぶりに再開、日本から女子学生が初参加

2024/09/18

 日本郵船(本店:東京都千代田区)は9月17日、マニラ近郊でトランスナショナル ダイバーシファイド グループ(TDG)と共同運営する商船大学NYK-TDGマリタイムアカデミー(NTMA)の学生と日本で海事産業について学ぶ学生との国際海事交流プログラムを8月19日から9月2日にかけて実施したと発表した。日本からは神戸大学、東京海洋大学、長崎大学、富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校の学生たち合計31名が参加し、NTMAで同世代の学生と交流した。

 同プログラムは日本とフィリピンで船員を目指す学生が、互いの国に約1週間滞在し、座学や実技研修、観光を通じて言葉や文化などの違いを体験することで国際感覚を養うとともに国籍を超えたネットワークを構築することが目的である。2015年から毎年実施していたが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のため2019年を最後に中止していた。5年ぶりに再開した今年のプログラムは以下の要領で実施された。

・神戸大学、東京海洋大学、長崎大学の学生がNTMAへ短期留学(8月19日から同月26日)
・富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校の学生がNTMAへ短期留学(8月23日から9月2日)
・NTMAの学生が広島商船高等専門学校や当社、当社グループ会社を訪問(10月20日から同月26日を予定)

 NTMAでは海事英語や日本語の授業に加え、ポンプの分解作業や実際に船に搭載されている航海計器を使用しての実習などに参加したほか、隣接する研修施設のNYK-Fil Maritime E-Training Inc.(NETI)の見学や学生スポーツフェスティバル、マニラ市内観光などが行われた。また、7月1日に女子寮が完成したことにより、本プログラムでは初めて日本人女子学生が3名参加した。10月にはNTMAの学生が広島商船高等専門学校で短期留学を行うほか、当社本店やグループ会社を訪問する予定だ。日本郵船は今後も、国内外の教育・研究機関と協力し、海運業界の未来を担う若者の育成に貢献していく。