世界人材番付、比は63位(67カ国中)で過去最低

ASEANで最下位、1位スイス、2位シンガポール、日本43位

2024/09/20

 スイス・ローザンヌを拠点とするIMD(経営開発国際研究所)は、9月19日、「ワールド タレント ランキング(世界人材番付)」2024年版を発表した。この番付では、国内でのタレント(高度人材)の育成、タレントの誘致、教育投資などの観点から各国の競争力を比較している。2024年版の調査対象国は67カ国・地域である。

 2024年版の総合首位はスイス、2位シンガポール、3位ルクセンブルグ、4位スウェーデン、5位デンマーク、6位アイスランド、7位ノルウェー、8位オランダ、9位香港、10位オーストリアと続く。日本は43位で前年から変わらず。中国は38位。ASEAN諸国は、2位のシンガポールのほか、マレーシア33位、インドネシア46位、タイ47位、フィリピン63位とランクされている。

 63位のフィリピンは、昨年の60位から更に3ランク低下、2005年以降で過去最低となった。また、ASEANでは最下位である。アジア・パシフィックのなかで世界最下位である67位のモンゴルに次ぐ低さとなっている。フィリピンは投資・開発のランキングが最も低く、64位(前年62位)、学生1人当たりの教育に対する公共支出が63位だった。

 世界ランキングでフィリピンより下位にあるのは64位のガーナ、65位のベネズエラ、66位のブラジル、そしてモンゴルである。

 なお、フィリピンの現在のランキングは非常に低いが、平均年齢が非常に若く、識字率が高いことを考慮すると、将来ランキングが上昇する望みもある。