ADBの比成長率予想、東南アジアで最高
24年6.0%、25年6.2%でベトナムと同率首位
2024/09/26
アジア開発銀行(ADB)は9月25日に発表した『アジア経済見通し(ADO)2024年9月版』において、2024年のアジア・太平洋地域の開発途上国GDP成長率予想を4月時点の4.9%から5.0%へと僅かながら上方修正した。2025年の成長予想は4.9%に据え置かれた。
2024年の上方修正は、東アジア、中央アジア・コーカサス、太平洋地域における予想を上回る景気拡大を反映している。人工知能(AI)ブームなどを背景に、世界的な半導体需要の高まりが輸出を押し上げているほか、食料価格の低下や金融引き締めの遅行効果により、インフレ率はパンデミック前の水準近くまで下がっている。
東南アジアの成長率については、2024年4.5%と4月時点の4.6%から若干下方修正されたが、2025年4.7%とこれまでの予想が据え置かれた。
フィリピンGDP成長率予想に関しては、下表のとおり、2024年が6.0%、2025年が6.2%とこれまでの予想が据え置かれた。両年ともに、ベトナムと並んで東南アジアで最高の成長率となると見られている。なお、フィリピンの総合インフレ率については、2024年が3.6%でこれまでの3.8%から下方修正、2024年も3.2%で同じく3.4%から下方修正された。
ADBは、極度の貧困の撲滅に努めるとともに、豊かでインクルーシブ、気候変動や災害等のショックに強靭で持続可能なアジア・太平洋地域の実現に向け取り組んでいる。ADBは1966年に創立され、49の域内加盟国・地域を含め68の加盟国・地域によって構成されている。
東南アジア等の実質GDP成長率推移(単位:%、予想は24年9月時点のアジア開発銀行)
(出所:アジア開発銀行資料より作成)
2024年の上方修正は、東アジア、中央アジア・コーカサス、太平洋地域における予想を上回る景気拡大を反映している。人工知能(AI)ブームなどを背景に、世界的な半導体需要の高まりが輸出を押し上げているほか、食料価格の低下や金融引き締めの遅行効果により、インフレ率はパンデミック前の水準近くまで下がっている。
東南アジアの成長率については、2024年4.5%と4月時点の4.6%から若干下方修正されたが、2025年4.7%とこれまでの予想が据え置かれた。
フィリピンGDP成長率予想に関しては、下表のとおり、2024年が6.0%、2025年が6.2%とこれまでの予想が据え置かれた。両年ともに、ベトナムと並んで東南アジアで最高の成長率となると見られている。なお、フィリピンの総合インフレ率については、2024年が3.6%でこれまでの3.8%から下方修正、2024年も3.2%で同じく3.4%から下方修正された。
ADBは、極度の貧困の撲滅に努めるとともに、豊かでインクルーシブ、気候変動や災害等のショックに強靭で持続可能なアジア・太平洋地域の実現に向け取り組んでいる。ADBは1966年に創立され、49の域内加盟国・地域を含め68の加盟国・地域によって構成されている。
東南アジア等の実質GDP成長率推移(単位:%、予想は24年9月時点のアジア開発銀行)
国・地域 | 2022年実績 | 2023年実績 | 2024年予 | 2025年予 |
アジア開発途上国 | 4.3 | 5.1 | 5.0 | 4.9 |
東南アジア | 5.7 | 4.1 | 4.5 | 4.7 |
フィリピン | 7.6 | 5.5 | 6.0 | 6.2 |
インドネシア | 5.3 | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
マレーシア | 8.7 | 3.6 | 4.5 | 4.6 |
シンガポール | 3.8 | 1.1 | 2.6 | 2.6 |
タイ | 2.5 | 1.9 | 2.3 | 2.7 |
ベトナム | 8.0 | 5.1 | 6.0 | 6.2 |