三井物産等、メトロ パシフィック株式7.3%を119億ペソで売却

新たに道路企業MPTCに6.6%出資へ、比投資組替の動きか

2024/10/01

 香港のファースト・パシフィック(FP)は、9月26日、香港証券取引所での情報公開において、「フィリピンの現地複合企業のメトロ パシフック インベストメンツ(MPIC、現在は非上場企業)は、Mit-Pacific Infrastructure Holdings社(MPIH社、出資比率:三井物産50%+1株、海外交通・都市開発事業支援機構{JOIN}50%-1株)から、MPIH社が保有するMPIC株式の半分の7.3%(約458万株)を買戻す」と発表した。

 それによると、MPICのMPIH社からの自社株買戻し価格は119億ペソ。MPICはこの買戻しと同時に、MPIH社向けに、道路子会社メトロ パシフィック トールウエイズ(MPTC)株式6.6%への転換権が付与された転換社債を発行する。この転換権行使により、MPIH社はメトロ パシフィック トールウエイズの株式6.6%を保有することになる。

 なお三井物産は、2023年にMPIH社を通じて、当時フィリピン証券取引所(PSE)上場企業であったMPICの普通株式を対象とした公開買付けを、メトロ パシフィック ホールディングス(MPHI社)、GTキャピタル(証券コード:GTCAP)、MIGインフラストラクチャ ホールディングス(MIG社)と共同で、2023年8月9日から9月19日まで実施した。1株当たり買付け価格は5.20ペソであった。
 
 このTOBにおいて、MPIH社はMPIC普通株式11.3%(うち三井物産持分5.6%)を取得した。その後、三井物産として当初想定していた株式取得割合を踏まえ、MPIH社を通じてMPICによる新規株式割当の引受けを実施し、MPIH社の出資比率を14.5%(うち三井物産持分7.25%)に引き上げた。この追加出資も1株当たり5.20ペソであった。