最大銀行BDO、9カ月間の純利益12%増の606億ペソ

純収入11%増の1,953億ペソ、総資産断トツの4兆8千億ペソ

2024/10/29

 SM財閥傘下のフィリピン最大銀行であるBDOユニバンク(証券コード:BDO、本店:マニラ首都圏マカティ市)は10月28日、2024年の第3四半期事業報告書を開示した。

 それによると、2024年年初9カ月の純収入は前年同期比(以下同様)11%増の1,953億ペソに達した。主力の融資事業などによる純金利収入が9%増の1,383億ペソ、純金利率は4.32%(前年同期4.38%)。また、各種手数料、保険料収入、証券売買益、外為益などの非金利収入は16%増の553億ペソであった。一方、その他総営業費用は13%増の1,070億ペソ。これらの結果、帰属純利益は12%増の606億ペソと二桁の増益となった。年率換算の普通株主自己資本利益率(ROCE)は15.04%(前年同期15.13%)。平均総資産利益率(ROAA)は1.75%(同1.73%)。

 2024年9月末の融資残高は前年同月末比(以下同様)18%増の3兆2,372億ペソ、受入預金残高は10%増の3兆7,400億ペソ、総資産は12%増の4兆8,026億ペソ、自己資本も5,675億ペソと増加した。

 リスク資産に対する自己資本比率(CAR)は15.22%(前年同月末15.61%)と良好な水準を維持している。不良債権(NPL)比率は1.82%。また、NPL貸倒引当率は178%に達している。

 BDOは、フィリピン全土に1,700店以上の営業拠点、5,700台以上のATMを有している。また、アジア、北米、中東など海外に、香港とシンガポールのフルサービス支店を含む16の送金拠点・事務所を有している。フィリピンでは、ジャパンデスクを設置しており、日系企業向けサポート体制が充実している。日本企業のフィリピン進出増加に対応すべく、日本の国際協力銀行(JBIC)や有力地方銀行との提携を進めてきている。