10月のペソ3.6%反落、一時3カ月ぶりのペソ安水準に
米利下げ観測後退や中東懸念等で、10カ月間で4.7%下落
2024/11/04
フィリピン銀行協会(BAP)のペソ対米ドル為替データによると、2024年10月31日のペソ対米ドルレート終値は1米ドル=58.100ペソで、前月末から2.070ペソ反落、率にして3.56%のペソ安となった。
10月で最もペソ高だったのは1日の1米ドル=56.145ペソ。一方、最もペソ安だったのは25日の1米ドル=58.320ペソで、終値ベースで今年8月1日の58.333ペソ以来、約3カ月ぶりのペソ安水準へと下落した。10月は中旬以降、米利下げ観測後退に伴うドル高の流れが波及したこと、中東情勢悪化懸念や米国大統領選挙に関する不透明感などでペソが大幅反落した。
それらの結果、2024年年初10カ月では4.70%のペソ安となった。10カ月間での終値ベースで最もペソ高となったのは3月12日の1米ドル=55.310ペソ、最もペソ安となったのは6月26日の1米ドル=58.860ペソだった。10カ月間でも、米国の金融政策や見通しに大きく左右される展開となった。また、南シナ海での中国との対立激化、国内での現・前大統領の対立激化に伴う政治的混乱懸念、輸出停滞に伴う高水準の貿易赤字などがペソを下落させた。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)
10月で最もペソ高だったのは1日の1米ドル=56.145ペソ。一方、最もペソ安だったのは25日の1米ドル=58.320ペソで、終値ベースで今年8月1日の58.333ペソ以来、約3カ月ぶりのペソ安水準へと下落した。10月は中旬以降、米利下げ観測後退に伴うドル高の流れが波及したこと、中東情勢悪化懸念や米国大統領選挙に関する不透明感などでペソが大幅反落した。
それらの結果、2024年年初10カ月では4.70%のペソ安となった。10カ月間での終値ベースで最もペソ高となったのは3月12日の1米ドル=55.310ペソ、最もペソ安となったのは6月26日の1米ドル=58.860ペソだった。10カ月間でも、米国の金融政策や見通しに大きく左右される展開となった。また、南シナ海での中国との対立激化、国内での現・前大統領の対立激化に伴う政治的混乱懸念、輸出停滞に伴う高水準の貿易赤字などがペソを下落させた。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2017年 | 49.930ペソ | -0.42% |
2018年 | 52.580ペソ | -5.04% |
2019年 | 50.635ペソ | 3.84% |
2020年 | 48.023ペソ | 5.44% |
2021年 | 50.999ペソ | -5.84% |
2022年 | 55.755ペソ | -8.53% |
2023年 | 55.370ペソ | 0.70% |
2024年 1月末 | 56.275ペソ | -1.61% |
2月末 | 56.200ペソ | 0.13% |
3月末 | 56.240ペソ | -0.07% |
4月末 | 57.760ペソ | -2.63% |
5月末 | 58.510ペソ | -1.28% |
6月末 | 58.610ペソ | -0.17% |
7月末 | 58.365ペソ | 0.42% |
8月末 | 56.111ペソ | 4.02% |
9月末 | 56.030ペソ | 0.14% |
10月末 | 58.100ペソ | -3.56% |
10カ月間 | - | -4.70% |
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