11月7日に第3四半期GDP統計発表、事前予想中間値は5.7%

BW紙エコノミスト12名調査、9カ月間5.7%で政府目標以下と予想

2024/11/05

 フィリピン統計庁(PSA)は、11月7日(木)午前10時、2023年第3四半期(7月~9月)および年初9カ月間(1月~9月)の国内総生産(GDP)など国民勘定統計を発表する。アルセニオ・バリサカン国家経済開発庁(NEDA)長官及びPSAのクレア・デニス・マパ次官(国家統計官兼民事登記官)が解説する。

 現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した12名の民間エコノミスト対象の2024年第3四半期GDP成長率直前予想集計における予想中間値は5.7%(最高値6.5%、最低値5.2%)であった。12名のうち6.5%予想が1名、6.2%が1名、6.0%が1名、5.8%が2名、5.7%が5名、5.5%が1名、5.2%が1名であった。第3四半期はインフレが減速し始め、8月15日には3年9カ月ぶりの政策金利引き下げが決定されたが、その効果が顕在化せず、前期同期の6.0%、前期の6.3%から減速したと予想されている。

 2024年第3四半期GDP成長率が予想中間値の5.7%であるとすれば、9カ月間(1月~9月)の平均成長率も5.7%となり、2024年の政府目標6.0~7.0%の下限を下回るペースとなる。しかし、2023年9カ月平均5.6%を僅かながら上回ることになる。

 四半期別GDP成長率(年率)の推移(2018年基準:単位:%)
項目 シェア 四半期成長率  年間成長率
24年 2022年 2023年 24年 23年 24年
期間 Q2 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 1 - 6月
GNI(国民総所得) 100.0 9.4 10.5 9.3 9.9 8.6 12.1 11.1 9.8 7.9 9.2 8.8
GDP(国内総生産) 90.0 7.5 7.7 7.1 6.4 4.3 6.0 5.5 5.8 6.3 5.3 6.0
NPI(海外からの純所得) 10.0 65.7 93.9 60.4 81.9 91.0 112.6 98.3 57.6 24.7 86.7 39.7

 GDP実質成長率の推移と目標(2018年基準、単位:%)
16 17 18 19 20 21 22 23 24目標 25目標 26~28目標
伸び率 7.1 6.9 6.3 6.1 -9.5 5.7 7.6 5.5 6.0~7.0 6.5~7.5 6.5~8.0
(出所:DBCC資料より作成、目標は2024年6月27日のDBCC設定数値)