比ヤクルトの販売過去最高ペース、主要市場で第2位の伸び
今9カ月間一日あたり398万本(7%増)、第2工場稼働で新たな飛躍へ
2024/11/14
11月13日のヤクルト本社の決算発表資料などによると、2024年9カ月(1月~9月)のヤクルト フィィリピン(比ヤクルト、本社マニラ首都圏マニラ市)の1日当り販売数量(速報値)は前年同期比(以下同様)7.1%増の398万1千本に達した。そして、年間ベースで過去最高であった2022年の377万7千本を上回るペースでの推移となっている。
海外市場ではインドネシアの582万9千本、中国本土の478万本、メキシコの403万5千本に次ぐ世界第4位となった。伸び率に関しては、1日当たり100万本以上の主要市場の中では、ベトナムの21.6%増に次ぐ第2位の伸びとなっている。
比ヤクルトの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当たり販売本数は100万3千本と100万本の大台突破、2015年に同213万9千本で200万本突破、2018年は同300万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまった。そして、2021年は同16.8%増の353万9千本、2022年は同6.7%増の377万7千本と2年連続で過去最高記録を更新するに至った。その後も堅調に推移している。
ヤクルト本社が40%出資するヤクルト フィリピン(比ヤクルト、持分法適用会社)は、2023年10月に事業開始45周年を迎えた。比ヤクルトは1977年5月25日に設立され、翌年の1978年10月に事業を開始した。ルソン島南部のラグナ州カランバ市に立地するカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。2023年末の従業員数は1,450人、ヤクルトレディは4,173人、取引店は10万5,989店。
そして、日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」類を1本20円台という低価格で販売してきている。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。
今年5月には、フィリピンヤクルト第2工場(ヤクルトエルサルバドール製造株式会社)が稼働した。第2工場はミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市に位置しており、ミンダナオ島以南およびビサヤ地方における、市場深耕による需要増加に対応していく。当初の生産能力は1日138万本、設備増強後の最大生産能力は1日276万本となる見込み。すなわち、フル稼働時には比ヤクルト全体で同746万本(第1工場470万本、第2工場276万本)まで拡大、現在の生産能力を約56%上回る見込みである。このミンダナオ島での第2工場の稼働により、新たな飛躍が期待される。
ヤクルト海外乳製品売上数量(1日当たり本数) (単位:千本/日、%)
(出所:ヤクルト本社の連結決算発表補足資料より)
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本、%)
(出所:ヤクルト本社決算発表補足資料などから作成)
海外市場ではインドネシアの582万9千本、中国本土の478万本、メキシコの403万5千本に次ぐ世界第4位となった。伸び率に関しては、1日当たり100万本以上の主要市場の中では、ベトナムの21.6%増に次ぐ第2位の伸びとなっている。
比ヤクルトの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当たり販売本数は100万3千本と100万本の大台突破、2015年に同213万9千本で200万本突破、2018年は同300万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまった。そして、2021年は同16.8%増の353万9千本、2022年は同6.7%増の377万7千本と2年連続で過去最高記録を更新するに至った。その後も堅調に推移している。
ヤクルト本社が40%出資するヤクルト フィリピン(比ヤクルト、持分法適用会社)は、2023年10月に事業開始45周年を迎えた。比ヤクルトは1977年5月25日に設立され、翌年の1978年10月に事業を開始した。ルソン島南部のラグナ州カランバ市に立地するカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。2023年末の従業員数は1,450人、ヤクルトレディは4,173人、取引店は10万5,989店。
そして、日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」類を1本20円台という低価格で販売してきている。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。
今年5月には、フィリピンヤクルト第2工場(ヤクルトエルサルバドール製造株式会社)が稼働した。第2工場はミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市に位置しており、ミンダナオ島以南およびビサヤ地方における、市場深耕による需要増加に対応していく。当初の生産能力は1日138万本、設備増強後の最大生産能力は1日276万本となる見込み。すなわち、フル稼働時には比ヤクルト全体で同746万本(第1工場470万本、第2工場276万本)まで拡大、現在の生産能力を約56%上回る見込みである。このミンダナオ島での第2工場の稼働により、新たな飛躍が期待される。
ヤクルト海外乳製品売上数量(1日当たり本数) (単位:千本/日、%)
国名 | 連結 区分 |
2024年1月~9月(速報値) | |
売上数量 | 前年同期比伸び率 | ||
フィリピン | 持分法 | 3,981 | 7.1 |
台湾 | 持分法 | 666 | 3.6 |
香港 | 連結 | 316 | -9.0 |
タイ | 持分法 | 2,086 | -3.5 |
韓国 | 持分法 | 2,130 | -4.7 |
シンガポール | 連結 | 220 | -3.5 |
インドネシア | 連結 | 5,829 | -10.0 |
オーストラリア | 連結 | 362 | 7.8 |
マレーシア | 連結 | 442 | 9.7 |
ベトナム | 連結 | 1,241 | 21.6 |
インド | 連結 | 221 | -5.6 |
中東 | 連結 | 19 | 6.9 |
ミャンマー | 連結 | - | - |
中国 | 連結 | 4780 | -9.5 |
アジア・オセアニア計 (連 結 合 計) |
22,292 | -3.5 | |
13,429 | -6.4 | ||
ブラジル | 連結 | 1,312 | -2.0 |
メキシコ | 連結 | 4,035 | 3.1 |
米国 | 連結 | 699 | 5.2 |
米州計 | 6,046 | 2.2 | |
ヨーロッパ計 | 656 | 7.5 | |
合 計 (連 結 合 計) |
28,994 | -2.1 | |
20,131 | -3.5 |
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本、%)
年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年 | 23年 | 24年9月末 |
数量 | 2,139 | 2,449 | 2,762 | 3,088 | 3,196 | 3,030 | 3,539 | 3,777 | 3,681 | 3,981 |
伸び率 | 14.0% | 14.5% | 12.8% | 11.8% | 3.5% | -5.3% | 16.8% | 6.7% | -2.6% | 7.1% |