10月の訪日フィリピン人、10月として過去最高の8万人

10カ月間で30%増の62.3万人、すでに年間最高記録を更新

2024/11/21

 日本政府観光局(JNTO)の11月20日の発表によると、2024年10月の訪日外客数は、331万2,000人で、前年同月比31.6%増、2019年同月比では32.7%増と、過去最高であった2024年7月の329万2,602人を上回り、単月過去最高を記録した。年初10カ月の累計では3,019万2,600人となり、1964年の統計開始以来、過去最速で3,000万人を突破した。

 紅葉シーズンを迎え、多くの市場で訪日需要のたかまりがみられたほか、東アジアでは中国、東南アジアではシンガポール、欧米豪・中東地域では米国などで前年同月に比べて訪日外客数が増加したことが、10月の押し上げ要因となった。

 10月に訪日外客数の多かった上位5市場は、韓国(73万2,100人)、中国本土(58万2,800人)、台湾(47万8,900人)、米国(27万8,500人)、香港(19万8,800人)。

 フィリピンに関しては、日本への直行便数の増加やスクールホリデー、祝日等の影響もあり、10月の訪日外客数は前年同月比15.9%増の8万0,200人(2019年同月比では24.0%増)となり、10月として過去最高を記録した。

 年初10カ月の累計では、23市場のうち、年間の累計での過去最高を9月時点で更新した5市場(豪州、メキシコ、ドイツ、イタリア、中東地域)に加えて、10月新たに6市場(台湾、フィリピン、インド、米国、カナダ、スペイン)において過去最高を更新した。上位5市場は、韓国(720万0,800人)、中国(583万0,500人)、台湾(506万4,800人)、米国(223万8,600人)、香港(217万0,700人)。

 フィリピンからは前年同期比29.9%増の62万3,000人(2019年同期比33.5%増)で、これまでで過去最高であった2023年の年計62万2,293人を超えた。ASEAN地域ではタイの88万4,200人に次ぐ2位だった。

 2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられている。JNTOは、これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく方針である。