11月の訪日フィリピン人37%増の8万7千人、単月で過去最高

11カ月間で31%増の71万人、既に年間最高記録を大幅更新

2024/12/19

 日本政府観光局(JNTO)の12月18日の発表によると、2024年11月の訪日外客数(推計値)は、318万7,000人で、前年同月比30.6%増、2019年同月比では30.5%増と、11月として過去最高を記録した。また、年初11カ月累計では3,337万9,900人となり、これまでの過去最高であった2019年の年間累計を上回り、過去最多となった。

 航空便数が2024年冬ダイヤ時点において2019年と同水準まで回復しているなか、先月に引き続き紅葉シーズンによる訪日需要の高まりにより、中国、韓国、台湾、米国などで前年同月に比べて訪日外客数が増加したことが今月の押し上げ要因となった。

 11月に訪日外客数の多かった上位5市場は、韓国(74万9,500人)、中国本土(54万6,300人)、台湾(48万8,400人)、米国(24万7,500人)、香港(22万7,100人)。

 フィリピンに関しては、11月の訪日外客数は前年同月比36.7%増の8万7,100人(2019年同月比では34.5%増)であった。好調な経済を背景とする海外旅行需要の増加、直行便数の増加、スクールホリデーや祝日等の影響もあり、単月として過去最高を記録した。

 年初11カ月の累計では、23市場のうち、5市場(韓国、香港、インドネシア、ベトナム、フランス)が11月時点で過去最高を更新し、これまでに計16市場が累計での過去最高を記録している。上位5市場は、韓国(795万0,300人)、中国(637万6,900人)、台湾(555万3,200人)、米国(248万6,100人)、香港(239万7,800人)。

 フィリピンからは前年同期比30.7%増の71万0,100人(2019年同期比33.6%増)で、既に年間最高であった2023年の62万2,293人を14%上回っている。ASEAN地域ではタイの100万2,200人に次ぐ2位だった。

 2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられている。JNTOは、これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく方針である。