1月30日に2024年GDP発表、成長率推定コンセンサスは5.7%

目標不達、第4四半期も5.8%:BW紙のエコノミス18人対象調査

2025/01/28

 フィリピン統計庁(PSA)は、1月30日(木)午前10時、2024年第4四半期(10月~12月)および年間(1月~12月)の国内総生産(GDP)など国民勘定統計を発表する。アルセニオ・バリサカン国家経済開発庁(NEDA)長官及びPSAのクレア・デニス・マパ次官(国家統計官兼民事登記官)が解説する。

 現地有力経済紙であるビジネスワールド(BW)紙が先週実施した18名の民間エコノミストの2024年第4四半期GDP成長率推定集計における推定中間値(コンセンサス)は5.8%(最高値6.2%、最低値3.4%)。インフレ減速や中央銀行の利下げ効果もあって、前年同期の5.5%、前期の5.2%からは改善したと推定されている。しかし、台風の連続襲来の悪影響で6%には届かなかったとの推定が支配的である。

 2024年の年間成長率推定コンセンサスは5.7%(最高値6.2%、最低値5.2%)。高インフレで低調であった2023年の5.5%からは改善したが、政府の2024年成長率予想6.0%~6.5%の下限を下回ったとの見方が支配的。すなわち、政府の成長率目標は不達であったとの見方でほぼ一致している。

 フィリピンのGDP実質成長率の推移と目標(2018年基準、単位:%)
16 17 18 19 20 21 22 23 24目標 25~28目標
伸び率 7.1 6.9 6.3 6.1 -9.5 5.7 7.6 5.5 6.0~6.5 6.0~8.0
(出所:DBCC資料より作成、目標は2024年12月7日のDBCC設定数値)