三井住友出資のRCBC、24年は実質14%増益

純利益95億ペソ、純金利収入26%増の425億ペソ

2025/02/26

 ユーチェンコ財閥傘下有力銀行であるリサール商業銀行(RCBC、証券コード:RCB)は2月25日、2024年の純利益が95億ペソ(速報値)となったと発表した。中核ビジネスが勢いを維持したことで、一時的損益を除いたコア純利益は前年比13.6%増、すなわち、実質13.6%の増益となった。

 主力の純金利収入は前年比(以下同様)26%増の425億ペソだった。融資残高は14%増の7,097億ペソ。消費者向けがそのうちの40%を占めた。受入預金残高は1兆0,200億ペソで、そのうちの52.6%をCASA(当座・普通預金口座)預金が占めた。

 2024末時点の総資産は9.8%増の1兆4,000億ペソ超。フィリピンで5番目の規模の民間銀行の地位を強固にした。リスク資産に対する自己資本比率(CAR)は16.08%、普通株中核自己資本(CET1)比率は13.53%と良好な水準を維持している。2024年末時点で、全国に465支店、現金自動預払機(ATM)1,482台、8,426ATM Goターミナルを有している。

 なお、三井住友銀行が、2023年7月31日、RCBCの普通株式15.01%の追加取得を完了。追加出資額は271億2,600万ペソ。この追加取得により、三井住友銀行のRCBC普通株式持分比率はそれまでの4.99%から20.00%となり、RCBCは三井住友フィナンシャルグループおよび三井住友銀行の持分法適用会社となった。これらの結果、RCBCの株主と保有比率は、ユーチェンコ財閥グループの持株会社パンマラヤン マネジメント&インベストメント33.9%、三井住友銀行20.0%、キャセイ ライフインシュアランス18.7%、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)4.5%となった。