在外フィリピン人からの送金、1月2.9%増の32億4千万ドル

銀行経由分は2.9%増の29億2千万ドル、日本からの送金は4位

2025/03/18

 フィリピン中央銀行(BSP)の3月17日速報によると、2025年1月の海外在住フィリピン人(OF)の包括的本国送金額(銀行経由現金送金+帰国時持参分+非現金型資産贈与)は32億4,300万米ドルで、前年同月の31億5,300万米ドルを2.9%上回った。

 月別包括的OF送金額推移   (単位:百万米ドル、年間伸び率:%)
24年 25年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
送金額 3,153 2,946 3,051 2,859 2,884 3,210 3,428 3,204 3,336 3,415 3,121 3,733 3,243
伸び率 2.7 3.0 2.6 3.1 3.7 2.5 3.2 3.3 3.3 2.7 3.5 3.0 2.9
(出所:BSP資料より作成、全て暫定値)

 包括的OF本国送金額のうち、BSPが把握している公式銀行ルートによる1月の現金送金額(速報値)は前年同月比2.9%増の29億1,800万米ドルだった。そのうち陸上ベースのOFからの送金額は3.4%増の23億3,100万米ドル、海上ベースのOFからの送金は0.9%増の5億8,700万米ドル。

 送金元の国別動向については、1位が米国で前年同月比1.5%増の12億0,207万米ドル(シェア41.2%)、2位はシンガポールの6.8%増の2億1,988万米ドル(同7.5%)、3位サウジアラビアの12.4%増の1億9,199万米ドル(同6.6%)、4位日本の1.0%増の1億6,714万米ドル(同5.7%)、5位英国の0.8%増の1億3,623万米ドル(同4.7%)、6位アラブ首長国連邦(同3.5%)、7位カナダ(同3.1%)、8位台湾(同2.8%)、9位カタール(同2.8%)、10位マレーシア(同2.4%)など。

 ただし、情報筋による送金データにはある程度の制約がある。海外の様々な都市の送金センターの一般的なやり方として、コルレス銀行を通じて送金を処理するが、コルレス銀行の大部分が米国にある。また、マネークーリエ(現金宅配)サービスを通じて処理された送金は、実際の送金の出所(国)によって分類できない。

 月別OFの銀行経由送金額推移  (単位:百万米ドル、年間伸び率:%)
24年 25年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
送金額 2,836 2,646 2,738 2,562 2,583 2,882 3,085 2,885 3,009 3,079 2,808 3,380 2,918
伸び率 2.7 3.0 2.5 3.1 3.6 2.5 3.1 3.2 3.3 2.7 3.3 3.0 2.9
(出所:BSP資料より作成、全て暫定値)