サンミゲル、24年の売上高9%増の1兆6千億ペソで断トツ

純利益18%減の367億ペソ、サンミゲルビールの純利益256億ペソ

2025/03/19

 フィリピンを代表するコングロマリットとなったサンミゲル(証券コード:SMC)が、3月18日、2024年(1月~12月)の決算概況を発表した。
 
 2024年の収入は前年比(以下同様)9%増の1兆5,754億ペソ、営業利益は11%増の1,608億ペソ、純利益(帰属ベースではない総純利益ベース、以下同様)は18%減の367億ペソと増収減益決算となった。ただし、一時的損益や外為損益を除外したコア純利益は22%増の523億ペソ。EBITDA(利払い・償却・税金支払い前利益)は10%増の2,259億ペソであった。

 サンミゲルグループの食品と飲料事業を大統合して発足したサンミゲルフード&ビバレッジ(証券コード:FB)の売上高は6%増の4,009億ペソ、営業利益は15%増の558億ペソ、純利益は7%増の409億ペソだった。そのうち、ビール製造子会社サンミゲル ブリュワリー(SMB、サンミゲルビール、キリンが約48%出資)の売上高は4%増の1,534億ペソ、営業利益は6%増の334億ペソ、純利益は1%増の256億ペソ。洋酒のヒネブラサンミゲル(証券コード:GSMI)の売上高は17%増の625億ペソ、営業利益は26%増の86億ペソ、純利益は3%増の73億ペソであった。

 多角化事業の一つである電力事業の発電量は45%増の3万6,564ギガワット(Gwh)、収入は21%増の2,051億ペソ、営業利益は24%増の405億ペソ、純利益は25%増の124億ペソと二桁増収増益であった。サンミゲルの電力事業は、持株会社SMCグローバル パワー ホールディングスのもとに集約されている。
 
 石油製品部門(元売り最大手のペトロン、証券コード:PCOR)の総販売数量は10%増の1億3,985万バレル、収入は8%増の8,680億ペソ、営業利益は5%減の292億ペソ、純利益は16%減の85億ペソと増収二桁減益になった。不安定な原油価格や製品市況が響いた。
 
 インフラ事業担当のSMCインフラストラクチャーの収入は7%増の375億ペソ、営業利益は12%増の203億ペソ。運営する高速道路の通行量増加、値上げ効果などで増収増益決算となった。