訪日フィリピン人、2月として過去最高の6万6,700人

2カ月間で13.9%増の13万8,900人、ASEANで第3位

2025/03/20

 日本政府観光局(JNTO)の3月19日の発表によると、2025年2月の訪日外客数(推計値)は前年同月比16.9%増の325万8,100人となり、2月として初めて300万人を突破した。

 一部市場において旧正月(春節)休暇が2月初旬まで続き、旅行需要の高まりがみられたほか、前月に引き続きスノー需要が高まる時期である中、豪州と米国を中心に訪日外客数が増加したことが今月の押し上げ要因となった。

 ベトナムで単月過去最高を更新したほか、19市場(韓国、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域、中東地域)で2月として過去最高を記録した。

 2月に訪日外客数の多かった上位5市場は、韓国(84万7,300人)がトップとなり、前年同月比で3.5%増加した。次いで、中国本土(72万2,700人)、台湾(50万7,300人)、香港(19万5,500人)、米国(19万1,500人)。

 フィリピンに関しては、2月の訪日外客数は前年同月比2.3%増の6万6,700人であった。訪日観光ビザの一時的な発給遅延による影響がみられたものの、マニラ~新千歳間の復便や好調な経済状況を背景とする海外旅行需要の増加等の影響もあり、訪日外客数は2月として過去最高を記録した。ASEAN地域ではタイ(11万6,800人)、ベトナム(7万3,700人)に次ぐ3位だった。

 一方、年初2カ月の訪日外客数は前年同期比28.5%増の703万9,300人に達した。上位5市場は、韓国(181万4,400人)、中国(170万3,000人)、台湾(110万0,700人)香港(43万9,200人)、米国(37万4,000人)。フィリピンからは前年同期比13.9%増の13万8,900人で、ASEAN地域ではタイの21万3,600人、マレーシアの13万9,900人に次ぐ3位だった。

 2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられているところ、JNTOはこれらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく方針である。