5月8日に第1四半期GDP発表、事前予想中間値は5.8%

最高予想6.2%、最低5.0%:BW紙のエコノミスト15人調査

2025/05/06

  フィリピン統計庁(PSA)は、5月8日(木)午前10時、2025年第1四半期(1月~3月)の国内総生産(GDP)など国民勘定統計を発表する。経済企画開発省(旧NEDA)のバリサカン大臣及び国家統計学者のマパPSA次官が解説する。
 
 現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した15名の民間エコノミストの2025年第1四半期GDP成長率直前予想集計における予想の中間値は5.8%(最高値6.2%、最低値5.0%)であった。中間値の5.8%となれば、前年同期の5.9%からは僅かに減速、政府の年間成長率目標6%~8%の下限を下回る。ただし、低水準であった前期(2024年第4四半期)の5.3%からは加速したという見方ではほぼ一致している。
 
 なお、政府の2025年の年間GDP成長率目標は上記のように6.0%~8.0%で、2024年実績の5.7%(改訂値)を上回ると見込んでいる。現時点では、国際機関や主要格付機関の多くが、2025年はASEAN諸国の中ではかなり高い部類の成長率となるが、政府目標の達成は難しいと見ている。

 フィリピンのGDP実質成長率の推移と目標(2018年基準、単位:%) 
16 17 18 19 20 21 22 23 24 25~28目標
伸び率 7.1 6.9 6.3 6.1 -9.5 5.7 7.6 5.5 5.7 6.0~8.0
(出所:DBCC資料より作成、目標は2024年12月7日のDBCC設定数値)