セブ航空、サウジのフライアディールと連携覚書締結

両国の格安航空会社が商業運航に関する戦略的協力

2025/05/29

 格安航空(LCC)最大手であるセブ航空(ブランド名:セブ パシフィック航空、証券コード:CEB)とサウジアラビアの格安航空会社フライアディール(Flyadeal)は5月28日、商業運航に関する戦略的協力を目的とした覚書(MOU)を締結した。
  
 今回の提携では、2025年夏のサウジアラビアにおける旅行需要のピークシーズンに向け、フライアディールがCEB保有のエアバスA320型機2機をウェットリース(乗員・整備・保険込みのリース)で活用する。CEB側も、東南アジアの繁忙期である冬季にフライアディール機のウェットリースを検討している。さらに両社は、整備・エンジニアリング分野での協力体制の構築も視野に入れている。
  
 フライアディールのスティーブン・グリーンウェイ最高経営責任者(CEO)は、「今回の覚書は、当社にとって初の航空会社との戦略的パートナーシップとなる。CEBは長距離LCC運航で豊富な実績を持ち、当社が今後導入予定のA330-900neo型機の運用準備にも大いに参考になる」と述べ、技術共有や訓練、運用ノウハウの協力による相乗効果に期待を示した。  
  
 CEBのマイク・スズCEOは、「本提携は、国際航空会社に対する当社のウェットリース提供能力を示すものであり、アジア太平洋を超えたグローバル展開の一環でもある」と述べ、収益多様化と国際的な事業基盤強化の方針を強調した。