19日の中央銀行金融政策会合、0.25%利下げ予想が支配的

BW紙のエコノミスト16名対象の直前調査、1名のみ据置と予想

2025/06/17

 フィリピン中央銀行(BSP)の最高政策決定機関である金融委員会(MB)は、2025年に金融政策定例会合を6回開催する。

 2025年の金融政策会合は、213(当初予定の20日から変更)410(当初予定の3日から変更)619日、828日、109日、1211日に開催される。1月、3月、5月、7月、9月、11月は開催されない。金利など重要金融政策は通常、定例金融政策会合で決定される。急を要する場合には臨時会合で決定されることもあるが稀である。

 619日の今年3回目のMB定例会合においては、0.25%の利下げが決定されるとの見方が支配的である。現地有力経済紙であるビジネスワールド紙(BW)が先週末実施したエコノミスト16名対象の事前調査においては、15名が0.25%の利下げ決定と予想している。アテネオ経済調査開発センターのエコノミストであるペーニャ・レイエス理事のみが金利据え置きと予想している。

 5月の総合インフレ率が1.3%と56カ月ぶりの低水準となったこと、米国の相互関税発動の動きの景気への悪影響が懸念されることなどから、利下げが決定されるとの見方が多い。

 なお、4月10日の今年2回目のMB定例会合においては、2会合ぶりに政策金利体系の0.25%引き下げが決定され、主要政策金利であるリバース・レポ(RRP)金利目標5.50%を中心とする5.00%6.00%というコリドーに移行されることになった。この利下げ決定により、20248月に始まった利下げサイクルで合計4回の利下げが行われた。2024815日、1016日、1219日、そして、2025410日のそれぞれ0.25%の利下げ決定で、合計1.00%の利下げが実施されている。