速報:パナソニック現法(PMPC、PSE上場)、25年3月期は91%増益

純利益5億2千万ペソ、エアコンや冷蔵庫好調で売上19%増の169億ペソ

2025/06/18

 フィリピン証券取引所(PSE)に上場している、パナソニックのフィリピン製造拠点であるパナソニック マニュファクチャリング フィリピン(比パナソニック、証券コード:PMPC、会計期末3)が、616日、20253月期(20244月~20253)の情報報告書を発表した。その報告書に20253月期の業績速報推定値が記載されている。
 
 それによると、253月期の売上高は前期比(以下同様)18.6%増の169205万ペソに達した。冷蔵庫、エアコンが国内販売、輸出ともに好調だったこと、販売店が在庫積み増しを積極化させたことなどで二桁増収となった。
 
 製造原価も18.8%増加したが、二桁増収効果などにより粗利益は17.7%増の317,305万ペソとなった。販売費が16.9%増加、一般管理費も12%増加したが、金利収入や火災事故に関する保険金の受領等その他収入が3.4倍の39,511万ペソへと急増したこともあって、純利益は91.4%増の52,155万ペソに達した。
 
 PMPCの起源は、19635月に設立されたフェスティバル・マニュファクチャリング(FMC)であり、このほど創業62周年を迎えた。FMCは、1965年、プレシジョン・エレクトロニクス(PEC)と社名変更した。このPECと松下電器産業(MEI、社名は当時)1967年にフィリピンで合弁家電企業を設立した。当初の合弁企業名はPECだったが、25年後の1992年にマツシタ・エレクトリック・フィリピン(MEPCO)と変更された。さらに、2005年に現社名PMPCへと再変更された。

 19831月には、フィリピン証券取引所(PSE)に上場された。すなわち、一昨年1月に上場40周年を迎えた。現在、PMPCは額面1ペソの普通株式を約42,272万株発行している。そのうち、フィリピン人のみが投資可能なA株約8,472万株が上場されている。浮動株比率は14.93%、日本のパソニック本社のPMPC保有比率は20253月末時点で79.96%である。パナソニック本社の保有するのはPMPCB株である。

 パナソニック・マニュファクチャリング・フィリピン年間業績推移(単位:万ペソ、25年3月期は速報値)
項目 21年3月期 22年3月期 23年3月期 24年3月期 25年3月期 伸率
売上高 1,088,310 1,259,053 1,517,832 1,425,125 1,690,205 18.6%
粗利益 256,628 250,411 253,339 269,559 317,305 17.7%
税引前利益 47,865 20,184 25,589 33,642 73,295 117.9%
所得税費用 12,063 7,793 5,876 6,392 21,140 230.7%
純利益 35,802 12,392 19,713 27,250 52,155 91.4%
(出所:PMPCの年次報告書などより作成)