両院でオンラインギャンブル規制・禁止法案提出

中銀もアクセス制限案、デジプラスの株価一時30%急落

2025/07/04

 630日以降に上院および下院において、オンラインギャンブル規制法案およびオンラインギャンブル禁止法案が提出された。

 またフィリピン中央銀行(BSP)73日、オンラインギャンブルによる消費者リスクに対応するため、銀行および電子マネー発行企業向けにオンラインギャンブルアクセス規制強化案を通達した。

 このような動きを受けて、これまで急成長を続け株価の急騰が続いてきたデジタルゲーミング企業であるデジプラス インタラクティブ(Leisure and Resorts World Corp.、証券コード:PLUS)73日の株価が急落した。PLUS73日の終値は前日比13.9%安の38.75ペソ、一時は30%安の31.50ペソまで下落した。PLUSの株価は20228月ごろまでは1ペソ台で低迷していたが、23年頃から動意づき、今年6月には65.30ペソまで急騰したという経緯がある。

 PLUS73日の株価急落について、「オンラインギャンブル規制・禁止法案提出後の市場の憶測に起因すると考えている。提案されているオンラインギャンブル規制法案は、責任あるゲーミング基準を強化し、このセクターの規制監督を強化することを目的としている。法案はまだ立法プロセスの初期段階にあり、法律として制定されていないことを強調したい。弊社は、引き続き完全に機能し、顧客と株主に価値を提供することに取り組んでいる。通常通りのビジネスを続けるとともに、長期的な成長の可能性に自信を持っている」と表明した。

 なお、PLUS2024年の収入は前年比(以下同様)176%(2.8)752億ペソ、純利益は207%(3.1)126億ペソに達した。主力のビンゴプラットフォーム「BingoPlus」やスポーツブック「ArenaPlus」などのデジタルゲームポートフォリオの継続的な拡大や、新しいライブストリーミングゲームの立ち上げの成功などで大幅な増収増益決算となった。EBITDA(利益・税金・償却前利益)192%増の139億ペソへと急増した。