比トヨタ、10月に「ヴィオス」ハイブリッド車発売

モデル名は「ATIV HEV」か、先行予約受付開始

2025/09/09

 トヨタ自動車のフィリピン生産・販売拠点であるトヨタ モーター フィリピン(TMP、ラグナ州サンタロサ市)が、10、注目のサブコンパクトセダン「ヴィオス」のハイブリッドモデルを発売する。既に先行予約受付を開始した。

 TMP91日、公式SNS上に新型ヴィオスハイブリッド車とみられるティザー(予告)映像像を投稿し、スローガン「Achieve The Electrified Vision(電動化のビジョンを実現せよ)」を公開。特に「A」、「T」、「I」、「V」の4文字を青色で強調しており、これはトヨタのハイブリッド車を象徴するカラーであると同時に、モデル名を「ATIV」とすることを示唆したようだ。

 実際、現地モデル名は「トヨタATIV HEV」となるもよう。現時点では価格は明らかにされていないがTMPは公式SNS上で「最も手頃なハイブリッド車」になると説明している。現在、TMPの最廉価HEVは「カローラクロス 1.8 G」で価格は1514,000ペソ、また同じハイブリッドパワーユニットを搭載する「ヤリスクロス」は161万ペソである。

 「 トヨタ ATIV HEV」はこれらより大幅に低い価格帯に設定される見通しで、当地市場で存在感を高めるBYD(比亜迪)の「Seal 5 プレミアム」(1198,000ペソ)と競合しうる価格帯になるとの見方もある。ともかく、「トヨタ ATIV HEV」は、TMPがフィリピン市場における電動化をさらに推進する戦略モデルと位置付けられている。10の正式発売に向け、詳細な仕様や価格が公表される見込み。

 なおTMP2003年に初めてヴィオスを投入した。当時はタイからの完成車輸入であった。フィリピンではこのクラスの乗用車に対する需要が強く、まもなくヴィオスはベストセラーカーに育ち、2007年からはTMPによる現地生産が開始された。その後は、毎年のようにトップセラーカーとなっている。

 フィリピンの新車販売における上位10モデルの推移
2021年 2022年 2023年 2024年
車名 販売数 車名 販売数 車名 販売数 車名 販売数
トヨタヴィオス 35,095 トヨタヴィオス 34,465 トヨタヴィオス 37,971 トヨタヴィオス 43,636
トヨタハイラックス 18,969 トヨタハイラックス 24,537 トヨタハイラックス 25,958 トヨタハイラックス 26,643
トヨタウイゴー 17,491 トヨタイノーバ 17,810 三菱ミラージュG4 23,400 三菱ミラージュG4 26,313
トヨタイノーバ 13,304 トヨタフォーチュナー 16,925 三菱エクスパンダー 22,509 三菱エクスパンダー 26,242
トヨタフォーチュナー 12,982 トヨタラッシュ 14,871 トヨタライズ 17,504 トヨタウイゴー 18,103
トヨタラッシュ 12,564 トヨタウイゴー 14,306 トヨタイノーバ 16,728 トヨタライズ 18,024
三菱エクスパンダー 11,342 トヨタライズ 13,279 トヨタハイエース 15,017 トヨタイノーバ 17,648
トヨタハイエース 10,273 三菱エクスパンダー 13,090 トヨタウイゴー 14,676 トヨタアバンサ 17,489
三菱L300 10,147 トヨタハイエース 12,314 トヨタフォーチュナー 13,971 トヨタハイエース 15,744
日産ナバラ 9,882 日産ナバラ 11,281 トヨタヴェロス 13,672 三菱L300 13,939
(出所:CAMPI等の資料から作成)