比ユニクロ、ASEAN初の80店突破 地域首位に返り咲き

創業13周年、マニラ グローバル旗艦店開店7周年に

2025/10/03

 ユニクロ フィリピン(比ユニクロ)20259月末時点で店舗数が80店に達し、ASEAN諸国で初めて「80店の大台」を突破した。ファーストリテイリング(本社:東京)の発表によれば、インドネシアの77店、タイの71店、マレーシアの59店、ベトナムの29店を上回り、再び地域首位に立った。

 比ユニクロは20121月、ファーストリテイリングとSMリテール社の合弁で設立された「ファーストリテイリング フィリピン」(FRPI、所在地:マニラ首都圏パサイ市)が展開している。出資比率はファーストリテイリング75%。同年615日に1号店をマニラ湾岸の大型商業施設「SMモール・オブ・アジア」に開設し、今年6月で創業13周年を迎えた。

 店舗網は着実に拡大し、201311月に10店、20185月に50店、201910月に60店に到達。202211月の創業10周年時点では70店に達した。パンデミック前の2019年末から比べると、この6年間で19店増加したことになる。

 ASEAN市場では、201710月末に43店を展開した時点でマレーシア(42)を抜き、初めて地域首位に浮上。その後も拡大を続け、2024年末には76店を数えたが、一時はインドネシアに首位を譲る場面もあった。しかし今回、節目となる80店到達で再びASEANトップに立った。

 なお、105日にマニラ グローバル旗艦店が開店7周年を迎えた。2018105日にオープンしたマニラ グローバル旗艦店はショッピングモール「グロリエッタ5」内に立地する。この店舗は、11の国と地域にある15番目のグローバル旗艦店となり、売場面積は約4,100平米に達する。

 この店舗の出店は、ニューヨークの5番街、ロンドンのオックスフォードストリート、パリのオペラ地区、東京の銀座、シンガポールのオーチャードロードなど世界の主要都市にあるグローバル旗艦店に加え、ユニクロのグローバル戦略におけるマニラでのビジネスの重要性を反映している。

 ユニクロ フィリピンの店舗数推移(年末店舗数)
12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年 25年*
店舗数 2 10 21 27 35 47 56 61 62 64 71 74 76 80
(出所:ファーストリテイリングデータなどより作成、一部推定含む。*25年は9月時点)

 東南アジアにおけるユニクロ店舗数推移(月末値)
22年 23年 24年 25年
2 5 8 11 2 5 8 11 2 5 8 11 2 5 8
フィリピン 64 63 65 70 69 71 71 74 74 76 76 76 74 76 77  80
シンガポール 26 27 27 27 28 29 29 30 30 31 30 29 28 28 29  29
マレーシア 49 50 51 52 53 54 54 57 59 61 58 60 59 60 58 59
タイ 55 56 56 61 62 65 62 66 66 68 68 71 71 71 70  71
インドネシア 46 49 49 55 56 64 64 67 67 73 72 75 75 79 77 77
ベトナム 10 12 12 15 15 17 19 22 22 23 25 26 27 29 29  29
 (出所:ファーストリテイリングのユニクロ事業戦略資料より作成)