訪日フィリピン人9月として過去最高、11%増の5万2千人

9カ月間で9%増の59万人、ASEANでタイ82万人に次ぐ

2025/10/16

 日本政府観光局(JNTO)1015日の発表によると、20259月の訪日外客数(推計値)は前年同月比13.7%増の3266,800人で、同月過去最高を更新するとともに、9月として初めて300万人を突破した。

 9月は夏場のスクールホリデーの直後でもあり、訪日需要が落ち着く時期であることに加え、東アジアで台風による航空便への影響があったものの、継続的な訪日旅行の人気の高まり等もあり、東アジアでは中国、台湾、東南アジアではインドネシア、インド、欧米豪では米国、ドイツを中心に訪日外客数が増加したことが今月の押し上げ要因となった。中東地域で単月過去最高を更新したほか、台湾や米国、ドイツなど18市場で9月として過去最高を記録した。

 9月に訪日外客数の多かった上位5市場は、中国本土が首位で、前年同月比18.9%増の775,500人が来日した。次いで、韓国の670,500人、台湾の520,700人、米国の224,700人、香港の194,500人。

 フィリピンに関しては、9月の訪日外客数は前年同月比10.7%増の51,600人であった。一部路線の減便等の影響があるものの、年末に向けて徐々に需要が上向く時期である中、クルーズ船の寄港やマニラ~新千歳間の復便の影響等もあり、訪日外客数は9月として過去最高を記録した。

 2025年年初9カ月の訪日外客数は前年同期比17.7%増の3,165500人となり、過去最速で3,000万人を突破した。中国本土の42.7%増の7487,200人がトップ、次いで、韓国の6793,600人、台湾の5036,700人、米国の2397,700人、香港の1822,700人。フィリピンからは8.9%増の591,300人で、ASEAN地域ではタイの815,800人に次ぐ2位だった。

 20233月に策定された第4次観光立国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられているところ、JNTOはこれらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく方針である。