10月のペソ対ドルレート1.1%続落、一時過去最安値に
10カ月間で1.7%下落、汚職騒動や政局懸念等も響く
2025/11/02
   フィリピン銀行協会(BAP)のペソ対米ドル為替データによると、2025年10月の最終営業日30日のペソ対米ドルレート終値は1米ドル=58.850ペソで、前月末から0.654ペソ、率にして1.11%続落した。10月の終値ベースで最もペソ高となったのは3日の1米ドル=57.875ペソ。一方、最もペソ安となったのは28日の1米ドル=59.130ペソ、終値ベースでは2024年12月19日などに記録した過去最安値である59.000ペソを更新した。
10月は、景気減速懸念、対外収支の悪化、フィリピン中央銀行による追加利下げの動きという経済的要因にくわえ、治水事業における悪質な汚職問題、正副大統領陣営の対立、南シナ海における中国の威圧的行動活発化などによりペソ下落ピッチが強まり、上記のようにペソが過去最安値を更新するに至った。
 
2025年10カ月間では1.71%のペソ安となった。10カ月間の終値ベースでのペソ最安値は10月28日の1米ドル=59.130ペソ、最もペソ高となったのは5月23日の1米ドル=55.250ペソ。米国の金融政策や関税政策に大きく影響を受ける展開となり、上記のような汚職問題や政局混乱懸念とも相まって、ペソは下落した。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
	
		
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)
10月は、景気減速懸念、対外収支の悪化、フィリピン中央銀行による追加利下げの動きという経済的要因にくわえ、治水事業における悪質な汚職問題、正副大統領陣営の対立、南シナ海における中国の威圧的行動活発化などによりペソ下落ピッチが強まり、上記のようにペソが過去最安値を更新するに至った。
2025年10カ月間では1.71%のペソ安となった。10カ月間の終値ベースでのペソ最安値は10月28日の1米ドル=59.130ペソ、最もペソ高となったのは5月23日の1米ドル=55.250ペソ。米国の金融政策や関税政策に大きく影響を受ける展開となり、上記のような汚職問題や政局混乱懸念とも相まって、ペソは下落した。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
| 時期 | 年末・月末値 | 上昇率 | 
| 2017年 | 49.930ペソ | -0.42% | 
| 2018年 | 52.580ペソ | -5.04% | 
| 2019年 | 50.635ペソ | 3.84% | 
| 2020年 | 48.023ペソ | 5.44% | 
| 2021年 | 50.999ペソ | -5.84% | 
| 2022年 | 55.755ペソ | -8.53% | 
| 2023年 | 55.370ペソ | 0.70% | 
| 2024年 | 57.845ペソ | -4.28% | 
| 2025年 1月末 | 58.365ペソ | -0.89% | 
| 2月末 | 57.995ペソ | 0.64% | 
| 3月末 | 57.210ペソ | 1.37% | 
| 4月末 | 55.840ペソ | 2.45% | 
| 5月末 | 55.745ペソ | 0.17% | 
| 6月末 | 56.330ペソ | -1.04% | 
| 7月末 | 58.320ペソ | -3.41% | 
| 8月末 | 57.130ペソ | 2.08% | 
| 9月末 | 58.196ペソ | -1.83% | 
| 10月末 | 58.850ペソ | -1.11% | 
| 2025年 1-10月 | - | -1.71% | 




