7日に第3四半期GDP発表、事前予想中間値は5.3%

最高予想5.9%、最低4.7%:BW紙のエコノミスト18人調査

2025/11/04

 フィリピン統計庁(PSA)は、117午前10時、2025年第3四半期(7月~9)の国内総生産(GDP)など国民勘定統計を発表する。経済企画開発省(NEDA)のバリサカン大臣及び国家統計学者のマパPSA次官が解説する予定。
 
 現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した18名の民間エコノミストの2025年第3四半期GDP成長率直前予想集計における予想コンセンサス(中間値)5.3(最高値5.9%、最低値4.7)であった。中間値の5.3%となれば、前年同期の5.2%からは僅かに加速だが、前期の5.5%からは減速となる。また、20259カ月間の平均成長率は5.4%にとどまり、政府の年間成長率目標5.5%6.5%の下限を下回る。
 
 なお、政府の2025年の年間GDP成長率目標は上記のように5.5%6.5%であるが、相次ぐ台風や地震の影響もあって下限の5.5%達成も容易ではなく、2024年実績の5.7%(改訂値)を下回るとの見方が増えている。現時点では、国際機関や主要格付機関の多くが、2025年はASEAN諸国の中ではかなり高い部類の成長率となるものの、政府目標の達成は難しいと予想している。

 フィリピンのGDP実質成長率の推移と目標(2018年基準、単位:%)
18 19 20 21 22 23 24 25目標 25~28目標
伸び率 6.3 6.1 -9.5 5.7 7.6 5.5 5.7 5.5~6.5 6.0~7.0
 (出所:DBCC資料より作成、目標は2025625日のDBCC設定数値)