比の英語能力ランキング低下続く、世界28位に後退(前年22位)

英語母国語国を除く123カ国対象、日本96位で非常に低いとの評価

2025/11/20

 留学・語学教育事業を展開する世界最大級の教育関連企業であるイー・エフ・エデュケーション・ファーストの日本法人であるイー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン(EF、本社:東京都渋谷区)は、このほど、世界の約220万人の英語試験ビッグデータを活用した英語能力のベンチマーク『EF EPI英語能力指数』最新版(2025)ランキングを公開した。

 「EF EPI英語能力指数」は、EFがオンラインで無料公開している英語力測定テスト「EF SET(エフセット)の前年受験データを元に、非英語圏の国・地域における英語能力を、経年的に計測・追跡するベンチマークとして2011年より毎年秋に継続的に発表しているレポートである。EPI指数の国別ランキング、CEFR(セファール)に準拠した5段階の英語能力レベルのほか、「人材競争力指数」、「人的資本指数」などの外部指標と英語能力指数の相関関係を考察した分析レポートから構成されている。

 今回で15回目となる「EF EPI 英語能力指数2025」は、英語母国語国を除く世界123カ国・地域の英語学習者(成人)のデータを用いて作成している。
 
EF EPI 英語能力指数2025」における1位はオランダ、2位クロアチア、3位オーストリア、4位ドイツ、5位ノルウエー、6位ポルトガル、7位デンマーク、8位スウェーデン、9位ベルギー、10位スロバキア、11位ルーマニア、12位フィンランド、13位南アフリカ、14位ジンバブ、15位ポーランドと続く。ここまでが、5段階能力分類の最上位である「英語力が非常に高い」とされている。

 一方、最下位の123位はカンボジア、122位コートジボアール、121位はリビア、120位はトーゴ、119位はソマリア、118位はコンゴ民主共和国、116位はタイとイエメンであった。今回95位のモンゴルから123位のカンボジアまでが5段階能力分類の最下位である「英語力が非常に低い」とされている。

 フィリピンは28位で、アジアでは24位のマレーシアに次ぐ2位であり、5段階分類では2番目の「英語力が高い」に含まれている。ただし、前年の22(116カ国・地域対象)から6ランク後退、低下傾向に歯止めがかかっていない。2017年には15(80カ国・地域対象)だったが、202118位、202222202320位、202422位と低下基調となっている。
 
 このほかの東アジア諸国・地域では、39位に香港、48位に韓国、64位にベトナム、80位にインドネシア、86位に中国、88位にラオス、95位にモンゴル、96位に日本、99位にミャンマー、116位にタイ、最下位の123位にカンボジアなどとランクされている。日本はアジアでは下から4番目であり、上記のように、5段階分類では最下位の「英語力が非常に低い」に含まれている。